米連邦請求裁判所は米国時間11月4日、Amazon創業者のJeff Bezos氏率いる宇宙関連ベンチャーBlue Originが米航空宇宙局(NASA)を相手取って起こした訴訟を棄却した。Blue Originは、NASAが「アルテミス計画」の有人着陸システム(HLS)開発を委託する唯一の企業としてSpaceXを選定した決定に異議を申し立てていた。
この判決について説明したRichard Hertling判事による意見書の全文は、まだ開示されていない。訴状は当初、企業秘密を保護するために非公開で提出され、その後、編集が加えられた形で開示された。今回の判決も同様のプロセスを踏み、開示前に当事者らが編集を提案することになる。
Blue Originは4月、米政府の会計検査院(GAO)に対しても異議を申し立てている。GAOは7月、NASAがBlue Originや第3の入札者であるDyneticsではなくSpaceXを選定したことについて、法や規制に抵触しないとの判断を示した。
Blue Originの広報担当者は米CNETの取材に対し、電子メールで次のように述べた。「われわれが連邦請求裁判所に提訴したことで、有人着陸システムの調達プロセスをめぐり、依然として対処する必要のある安全上の重要な問題が浮き彫りになった」「NASAの官民パートナーシップモデルを通じて宇宙飛行士を再び安全に月に送り込むには、冗長なシステムを組み込んで競争を促す健全な政策と併せて、偏見のない調達プロセスが必要だ」
SpaceXにもコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。SpaceXの最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏は、この件に関するツイートにリプライする形で、コミックのキャラクター「ジャッジ・ドレッド」の写真に「You have been judged!」(裁きは下された!)というキャプションを添えた、からかうような画像をツイートした。
— Elon Musk (@elonmusk) November 4, 2021
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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