NEC、新型コロナウイルスなどを不活化するPC向けコーティング塗布サービス

　日本電気（NEC）は1月19日、ビジネス・教育向けPCを対象に、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）などを不活化するガラスコーティング剤「Dr.ハドラスEX」の塗布サービスを、2月下旬から販売開始すると発表した。

　同社は、同コーティング剤のPCへの塗布において、ハドラスホールディングスと独占契約を締結。さまざまな業界の顧客に対し、今後1年間で10万台への提供を目指す。

Hシールド技術が効果を確認しているウイルス・菌

　同コーティング剤は、プラスチックなどの染み込まない素材の上に塗布することで、空気中の水分と反応し高純度のガラス被膜を作るものとなる。これにより、汚れや傷から守るだけでなく、ハドラスホールディングスの独自技術「Hシールド技術」によりガラス被膜に付着したウイルスや菌を不活化する効果が期待できるという。

　Hシールド技術は、産学連携体制で研究・誕生した、ナノレベルのガラス皮膜に抗ウイルス・抗菌成分を定着させる独自テクノロジー。現在、変異株の一種「デルタ株」についても評価試験を行い、データ所得中としている。

　また、同コーティング剤は、国際機関ISOによる抗ウイルス・抗菌の認証を取得。さらに、日本繊維製品品質技術センターによる評価試験で、塗布後24時間でSARS-CoV-2減少率が99.9％以上になることが確認されている。ハドラスホールディングスによる試験では、塗布後のガラス膜が5年相当まで残存することが確認されているという。

　さまざまな用途で使用されるPCは、アルコール液などで拭き取り消毒する方法が一般的だが、「塗布できる素材に制限がある」「頻繁に拭き取りが必要なため業務に支障をきたす」などの課題がある。

　そこで同社は、プラスチックなどの染み込まない素材にも有効な同コーティング剤を塗布するサービスを開始することになった。

　同サービスでは、独自認定を取得した作業者が同コーティング剤をキッティングセンターで塗布するメニューと、希望者が指定場所に訪問し塗布するメニューを用意。いずれも、NECブランド製品以外のPCも対象（新旧問わず）としている。

　キッティングセンターでの塗布サービス（輸送費別途）は、100台パックが40万円（税別）。追加20台パックが8万円（税別）。現地訪問する塗布サービス（訪問先により価格が異なる）は、20台パックが19万4000円（税別）〜などを用意する。

サービスメニューと価格