LIXILは1月17日、脱炭素社会の実現に向けた「新・高性能窓」として、トリプルガラスを採用した「TW」と1日でトリプルガラスの高性能窓へリフォームができる「リプラス 高断熱汎用枠」を発表した。新築、既存両方の高性能化に取り組み、年間のエネルギー消費量減少を目指す。
TWは、アルミと樹脂の良さを融合したことで、雨、風、日差しによる劣化を防ぎ、熱の出入りを抑制するというもの。フレームのスリム化により、ガラス面積を約30%拡大でき、引違いの4枚建には、框を左右ではなく、上下にあわせることで、重なる部分がスッキリ見える「スレンダーマリオン構造」を採用する。2月に西日本、4月に東日本で発売を開始する。
リプラス 高断熱汎用枠は、1日で、トリプルガラスの高性能ハイブリッド窓にリフォーム可能な取替窓。1枚ガラスの窓に比べ、トリプルガラスの窓は熱流出を約80%抑えられるとしている。
室外側と室内側にあるアルミ形材を分離させ、熱を伝えにくいブリッジ材(樹脂部材)でつなぐ、サーマルブレイク構造を高断熱汎用枠のアタッチ枠部と新設サッシ部に採用することで、断熱性能をワンランクアップ。メーカー、シリーズを問わず、さまざまな種類の窓の取り替えに対応するとしている。1月6日から発売している。
LIXIL 執行役専務LIXIL Housing Technology Japan担当の吉田聡氏は「温暖化対策は待ったなしの状況。膨大な住宅ストックを抱える日本は新築に加え、既存住宅も高性能化していくことが必須課題となっている。なかでも住宅の開口部となる窓は、変革が必要なとき。窓を変えることで断熱性が向上し、冷暖房の熱ロスを抑え、住宅の消費エネルギー低減につながる」と窓の重要性を説いた。
LIXIL 常務役員LIXIL Housing Technology Japanサッシ・ドア事業部長の田村光宏氏は、TWについて「窓の開口率が上がると、住む人の満足度は上がるが、日本は冬と夏の寒暖差が大きく、開口部を大きくすると暑さ寒さが室内に侵入しやすくなってしまう。開口部を広くしつつ、快適性、省エネ性を高めるには断熱性を高くすることが必要。この相反する課題をいかにクリアするか。そして日本の美しい四季を満喫できる窓とはなにかをコンセプトに開発したのがTW。フレームをスリム化し、眺望性を確保した上で、トリプルガラスを組み合わせることで、断熱性を格段に向上させた」とコメントした。
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