KDDIとWILLERは12月22日、6月からWILLERが提供するエリア定額乗り放題サービス「mobi」を、2022年1月から共同で提供すると発表した。
あわせて、合弁会社となるCommunity Mobilityを設立。mobiの全国展開を目指し、4月1日から事業を開始する。モビリティサービスと通信を掛け合わせることで、地方と都市の社会課題の解決や新たな移動体験の提供、交通業界のDX化の支援などを目指す。
mobiは、半径約2kmを目安としたエリア内を回遊する、相乗り型のシェアリングサービス。人とまちがつながり、コミュニティが生まれるという「Community Mobility」をコンセプトに、生活圏の暮らしの足となることを目指している。
「mobi Community Mobility」アプリや、コールセンターへの電話(050-2018-0107、営業時間: 10~19時)から配車を手配可能。また、乗客の予約状況や道路状況を考慮した「AIルーティング」により、出発地から目的地までを最適なルートで効率よく移動できるという。複数名のプロドライバーで運行するため、子どもや高齢者も安心して利用できるとしている。
大人300円(税込)、小学生以下150円(税込)で提供する「1回乗車プラン」のほか、月額定額利用料5000円(税込)で対応エリアが乗り放題となる「30日間定額プラン」を用意している。
現在は東京都渋谷区、愛知県名古屋市千種区、京都府京丹後市で提供しており、2022年には東京都豊島区でもサービスを開始し、対象エリアは拡大する予定だ。
KDDIと共同で展開することで、KDDIが持つ地方自治体とのつながり、データ活用の知見などを生かせるようになる。KDDI 代表取締役社長の髙橋誠氏は、「5Gの普及とともに積極的に実施している、地方のデジタルデバイド解消への取り組みなどとあわせていく。WILLER単独の時よりも幅広い展開ができる」と語り、各地域のニーズに合わせたサービス展開を目指すと説明した。また、キッザニアなどとも連携し、施設への無料送迎なども検討していくという。
なお、Community Mobilityの代表取締役社長は、WILLERの代表取締役を務める村瀨茂高氏が務める。議決権比率はWILLERが51%、KDDIが49%。
また、KDDIと沖縄セルラー電話は同日、顧客情報や決済手段の登録不要で交通サービスを予約、決済できる「au Moves」の提供開始を発表。
第1弾として「au PAY」アプリのミニアプリとなる「au Moves 高速バス」の提供を開始した。高速バスの検索・予約・決済・予約照会・キャンセル登録などの一連の手続きをau PAYアプリ上で完結できるようになるという。au Movesは今後、高速バスやタクシー、レンタカーのほか、mobiにも対応していく予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」