NTTドコモ(ドコモ)とメドレーは12月7日、メドレーが提供するオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」の共同運営を同日より開始すると発表した。
ドコモとメドレーは4月に資本・業務提携している。患者が医療ヘルスケアを使いこなせる未来の実現を目指し、動き始めた。
具体的には、CLINICSのサービスとドコモの「dアカウント」を連携し、会員登録やログインを簡素化することでより簡単にアプリを使い始めるようにする。dアカウント連携は、CLINICSアプリの最新版となるiOS版Ver4.0.0以降、Android版Ver2.0.0以降より対応する。12月7日22時以降より順次ダウンロードできるとしている。
また、アプリを実際の診療体験に沿った設計にすることで、患者の通院をサポートするアプリとして、オンライン診療やオンライン服薬指導などをよりスムーズに利用できるようにした。さらに今後は、オンラインのみならず、対面診療時の医療体験もサポートするアプリとして展開していく予定としている。
メドレー 取締役医師の豊田剛一郎氏は、今回の共同運営により、「ドコモ自身のサービスとしてサービスを展開していけるのが大きな変化」と説明する。
すでに、一部のドコモショップでは、8月より「ドコモスマホ教室」としてオンライン診療のしくみやCLINICSアプリの使い方などの講座をスタートしているが、今後さらにリアルの場でのサポートも増やす方針だ。「まだまだ知られていないのは社会的損失。ドコモと一緒にやることで、広げていきたい」(豊田氏)
NTTドコモ ビジネスクリエーション部 ヘルスケアビジネス推進室の出井京子氏も、「当社のサービスとして親しんでいただける環境を提供する。なにをしていいかわからないお客様にはサポートをさせていただく。新たな価値を提供できるのは大きく変わったところ」と応じた。
オンライン診療について「“対面”対“オンライン”と対立で論じられることが多かったが、選択肢のひとつ。うまく組み合わせ、両方を使いこなすことが重要」(豊田氏)と説明する。
出井氏も、日本の医療の課題の一つとして「高齢化による医療ニーズが増えている。地域の格差や病気の放置を医療のインフラを広げることで救えると思う」と意気込みを語った。
遠隔診療は厳しい規制により普及してこなかったが、新型コロナウイルス対策の一環で、初診のオンライン診療も解禁されたことや保険診療の対象となる疾患の制限が「特例措置」として緩和されたことで大きく伸びている。しかしながら、診療報酬は対面時の半分以下など診療報酬には課題も残っているのが現状だ。
なお、今回の共同運営化を記念し、「『CLINICS』 dポイントプレゼントキャンペーン」を12月7日22時~2月28日まで実施する。キャンペーン期間中に「CLINICS」と「dアカウント」の連携などの条件を達成すると、最大200ポイントのdポイント(期間・用途限定)を付与する。
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