スペースリーは、パノラマ画像を3D変換する3D新プレイヤー「パノラマ3D変換プレイヤーα版」をリリースしたと発表した。360度カメラで撮影した画像を使って3D化ができる。同日からモニターとなる利用者の募集を開始し、2022年2月をメドにベータ版を提供。2022年中に正式版へとアップデートする。
スペースリーは、空間データ活用プラットフォーム「スペースリー」を不動産、ハウスメーカー向けに提供。VR空間の案内ができる遠隔接客機能や、パノラマVR写真へ家具を自動配置する機能を含むAI空間設計シミュレータ機能をいち早く実現するなど、高い技術力を持つ。
パノラマ3D変換プレイヤーは、コロナ禍における不動産住宅分野での営業活動において360度VRコンテンツの需要が大きく広がる中、よりクオリティの高い3Dコンテンツを提供することで、集客力アップと成約率向上を目指し提供するもの。
「大事なのは3Dカメラなどを使わず、360度カメラで撮影した画像をあとからでも3D化できるということ。スペースリーでは、2018年より研究開発推進機関としてSpacely Labを設立し、パノラマ画像の3D化の研究開発を進めてきたが、実用化に向けてだいぶ見通しが立ってきた。精度改善を続けながら、2022年の正式リリースを目指す」(Spacely 代表取締役社長の森田博和氏)と背景を話した。
あわせて、3D化された空間内で自由自在に家具のコーディネートが可能となった「AI空間設計正式版」も発表。完全な3D化表現で照明やウォールアートや小物の配置などさまざまな表現、コーディネートが可能。バーチャルでのホームステージングなどにも対応する。
この取り組みを拡大するため、AI空間設計正式版を活用した部屋のコーディネート提案を表彰する「第1回VRホームステージングアワード」の開催を決定したという。
森田氏は「バーチャル上で家具などをコーディネイトすることで、事業者によるライフスタイルの提案を一般化できる。認知度を広げていくためアワードという形で開催する」とその意義を説明した。
スペースリーは、2021年11月にサービス開始から5周年を迎え、コーポレートメッセージを「どこでもかんたんVR」から「空間データ活用プラットフォーム」へと更新。デジタルツインのためのツールとして不動産住宅分野や研修分野での生産性向上に一層役立つツールへと進化していくと発表した。今回のリリースはその第一歩と位置づける。
不動産分野での活用が進む一方、VRを活用した企業研修などにも力を入れており、こちらは2021年に大きく伸びた事業の1つ。「2021年は特に大きな反響をいただき、VR研修元年といってもいいほど。リアルの研修とあわせ、ハイブリッドな形になっていくだろう」(森田氏)とした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」