ミニトマト栽培の自動化システムを開発するスタートアップのトクイテンは10月25日、愛知県が主催するサービスロボット社会実装推進事業「あいちロボットトランスフォーメーション(ARX)」において、ロボットベンダーとして採択されたと発表した。
同社は、8月に設立した有機農業×ロボット×AIのスタートアップ。愛知と東京の拠点で、有機ミニトマトの生産と農業の自動化システムを開発・実装している。クラウド請求管理サービス「Misoca(ミソカ)」の創業者である豊吉隆一郎氏とロボット研究者の森 裕紀氏が組んで立ち上げた企業だ。
ARXは、サービスロボットの社会実装を促進するため、愛知県内のさまざまな施設でサービスロボットの実証実験を実施し、先端的な社会の姿を県内外に発信していくサービスロボット社会実装推進事業。
2021年度は、コロナ禍における新しい生活様式にも対応した「案内」や「警備」「清掃・消毒」「搬送・配膳」など、計38機の最先端サービスロボットが集結。11月3日の豊田スタジアムを皮切りに、藤田医科大学病院、農場2カ所、大名古屋ビルヂング、中部国際空港および、Aichi Sky Expoの計7カ所において、それぞれの施設の現場のニーズに即した実証実験を実施する。
今回、12月に愛知郡東郷町のトマト農園「Toma ROSSO TOGO FARM」にて、自律走行型の運搬ロボットと、液体肥料・農薬噴霧ロボットの実装に向けた実証実験を実施する。
収穫物の運搬ロボットの運用では、一部運搬作業のロボット化や人間が行っている作業をロボットに置き換えた場合の時間計測などを実証する。それにより、「どの程度の地面の状態なら運搬ロボットが安全に活動できるか」「対人件費でどれ程度の効果があるのか」「人件費の削減や労働負荷の削減以外の効果はありそうか」などを検証する。
液体肥料・農薬噴霧ロボットの運用では、一定エリアでの液体の噴霧や、人間が行っている作業を、ロボットに置き換えた場合の時間計測などを実証。「どういったことが求められるか(実際のタンクの容量、噴霧ノズルの配置や形状)」「対人件費でどれ程度の効果があるのか」「人件費の削減、労働負荷の削減以外の効果はありそうか」「頻度を増やすことができるか」など、検証していく。
同社では、AIやロボティクスの活用を通じて、環境負荷の小さい有機農業への転換を推進し、持続可能な農業の実現を目指すとしている。
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