英国で一部の生徒は、顔を見せるだけで学食のランチの支払いを済ませることができるようになった。Financial Times(FT)によると、スコットランドのノースエアシャイアにある9つの学校で現地時間10月18日、顔認識システムで収集された生体情報を利用した決済の運用が開始されたという。
この技術を提供しているのは、CRB Cunninghamsだ。同社は、生徒の顔をスキャンし、学校のサーバーでローカルに保存され、暗号化されたフェイスプリントのテンプレートと照合するシステムを導入した。これまでは指紋のスキャンとカード決済が採用されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大でその安全性が懸念される中、顔認識システムに置き換えられることになったという。
この技術は、ランチタイムの行列の待ち時間を短縮することも目的としている。CRBのマネージングディレクターDavid Swanston氏はFTに対し、生徒1人あたりの平均処理時間はわずか5秒に短縮されたと述べた。
顔認識技術、特にライブの顔認識を使用することの倫理的な問題、それが人権の問題となるかどうかをめぐっては、世界的に議論が続いている。
ノースエアシャイアカウンシルは8月、顔認証技術の導入を発表し、詳しい登録方法を参照するように保護者らに求めた。
保護者の約97%が、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)のガイドラインに従って、このシステムで自分の子どもにスキャンを適用することに同意したと報じられている。一定の年齢以上の子どもは、自身で同意することができる。
米CNETはCRB Cunninghamsにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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