メルカリのグループ会社ソウゾウは10月7日、7月28日に発表したEコマースプラットフォーム「メルカリShops」の本格提供を開始したと発表した。
メルカリShopsはフリマアプリ「メルカリ」内で展開するショップインショップ形式のネットショップ。7月28日のプレオープン時より先行で出店する事業者を限定募集していたが、今回の本格提供開始で自由に申し込みが可能となった。同時に、全国一律料金で匿名配送するメルカリ便や、酒類の取り扱い開始、メルカリ同様の出品者をフォローする機能も実装した。
本格提供開始を記念し、10月7日から12月31日までの期間限定で、通常10%のメルカリShopsの販売手数料を無料とする。上限金額は1ショップあたり売上合計10万円まで。
また、ユーザー向けにも施策を実施。メルカリShopsに出店している店舗で買い回りをすることで、最大50%ポイントを還元するキャンペーンも実施する。還元上限は4000ポイントで、1回あたり1000ポイントまでの還元となる。
記者会見では、ソウゾウ代表取締役CEOの石川佑樹氏がメルカリShopsのプレオープン時の事例や成果などを紹介。
先行登録者の中には、ハンドメイドのアクセサリを出店する個人や福島県の道の駅、地方の老舗和菓子店や伝統工芸品、サステナブルなデニム製品を扱うブランドなど、ユニークな出店者も多い。
同社の調べによると、メルカリShopsに先行出店した事業者のうち、57%はEC初出店で、なかにはEC初出店で月商1000万円を達成したケースもあったという。事業者からは「出店・販売がメルカリの延長で簡単だった」、「直接お客様からの反響、感想があった」などの声があった。
実際にメルカリShopsに出店している事業者を紹介する場面では、岐阜県の飛騨高山でトマト農家をしている「まるかじり農園」の石垣拓・育恵夫妻が登場。初のEC出店ながらメルカリShopsでは販売6日で約10万円の売上があったといい、デザイナーの妻の育恵氏は「仕事柄既存のECサイト運営にテクニックを要することを知っており、本業が農家の夫が手間なくECサイトを始められる方法を探していた。普段からメルカリを利用しているのでハードルが低かった」と話した。夫の拓氏は「レビューにより仕事にハリがでた。畑にいながらスマホで操作できるのは大きな利点」と、スマートフォンから出品できる利便性を強調した。
メルカリShopsは地方からの発送が6割で「地方活性化にも貢献できる」と石川氏は説明した。
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