メルカリのグループ会社であるソウゾウは7月28日、スマートフォンのみでネットショップを開設できるEコマースプラットフォーム「メルカリShops」を発表した。同日からクリエイターや生産者、小規模事業者などを対象に先行出店の受付を開始し、本格提供は2021年9月を予定する。初期費用や月額利用料は無料で、商品が売れたさいに手数料として販売価格の10%を差し引く。
ソウゾウはメルカリのグループ会社で、メルカリShopsはフリマアプリ「メルカリ」内で展開する。UXはメルカリと同一で、小規模事業者や生産者などにIT知識やノウハウがなくても簡単にネットショップが開設できるほか、在庫管理や出品もアプリで完結する。また、ネットショップの集客も不要で、既存のメルカリユーザー1900万人超(月間アクティブユーザー数)に商品を目にしてもらえるのも特徴。
通常のメルカリでの出品と異なる点は、個人とお店のアカウントを使い分けできるほか、商品の色やサイズ、在庫数の設定が簡単にできること、値下げ交渉をしないことでやりとりに費やす時間を削減できることの3点。出品者は、コロナ禍で影響を受けている農家や漁師、飲食店や地方の特産品販売などの食品系、ハンドメイド品やクリエイターによるアパレル、雑貨などのジャンルを想定しているという。生鮮食品に関しては、年内にクール便の提供も予定している。
ユーザー側は、メルカリアプリの「ショップ」タブからメルカリShopsに出品された商品を閲覧できるほか、2021年中には出品商品をメルカリの商品と同じく検索にも表示するサービスを提供。また、同年中にはメルカリアプリ外で独立したウェブサイトとしてネットショップを開設可能になるという。
会見でソウゾウ代表取締役CEOの石川佑樹氏は「メルカリShopsを通じて、すべての価値あるモノに新たな売れる場所を提供したい」とサービスへの意気込みを述べた。
続いて登壇したメルカリ代表取締役CEO兼ソウゾウ取締役の山田進太郞氏は「グループとしては、スマホ決済サービスのメルペイから数えて約2年ぶりの大型新規事業で、グループの次なる柱として育てていきたい。今回のメルカリShopsの取り組みを通じて、生産者や事業者がメルカリの中にお店を持てるようになり、購入者は直接購入ができる。1次流通の皆さまと連携を強化し、メルカリグループ全体で循環型社会の実現をより一層加速させていきたい」とコメントした。
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