楽天モバイルは10月6日、神戸大学、デンソーテンと共同で、イベント時の混雑緩和方策の検討とイベント会場周辺の経済活性化を目的とする実証実験を開始したと発表した。
専用のスマートフォンアプリを利用し、帰宅者が集中する「時間」と「場所」を分散させることにより、混雑の緩和につなげる。1回目の実証実験は10月2日にノエビアスタジアム神戸で行われた、2021明治安田生命J1リーグ第31節「ヴィッセル神戸 vs. 浦和レッドダイヤモンズ戦」で実施した。
従来、同スタジアム周辺地域では、試合終了後に来場者が一斉に帰路につくことにより、スタジアム周辺や交通機関の瞬間的な混雑が地域課題となっていた。また、新型コロナウイルス感染症拡大のリスク低減の意味合いでも混雑緩和を図る必要があったという。
スマートフォンアプリでは、会場周辺に設置した体などから発する熱の変化を感知する焦電センサー情報をもとに、人流を予測し、公共交通機関の待ち時間を表示する。さらに、スタジアムの入り口や売店などに、楽天モバイルの5G対応スマートフォンを設置し、周辺状況を撮影するとともに、スタジアム内の混雑状況がわかるライブ映像を配信する。
また、試合終了後に指定のエリア内で待機すると、待機時間に応じてアプリにポイントが付与される。このポイントはスタジアム内のグッズ販売店や会場周辺の提携店舗で使用可能なクーポンと交換でき、会場周辺の経済活性化も見込めるとしている。
そのほか、試合終了後、会場内でのみ利用できるヴィッセル神戸に関するクイズを出題するゲーム機能や、混雑を避けたタクシー配車を提案する機能などもアプリに実装している。
実証実験は10月16日、11月3日、11月6日、11月27日にもノエビアスタジアム神戸で開催予定。
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