Amazonの元最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏が創設した宇宙旅行企業Blue Originは、職場を差別的で「有害な」ものにし、安全性よりもスピードとコスト削減を優先しているとして非難されている。米国時間9月30日、Blue Originの現従業員と元従業員の21人からなるグループが、同社の性差別やハラスメント、安全性に関する懸念について詳述した文書を発表した。
3000人以上の従業員が働くBlue Originでは「性差別が蔓延」し、多くの上級幹部は「女性に対する態度が常に不適切なことで知られている」と従業員グループは文書で主張し、ある元上級幹部については、Bezos氏と親しい間柄だったため守られていたようだと述べている。
文書によると、Blue Originでは専門家の反対意見が「積極的に封じられて」いるため、従業員の人間性が奪われ、安全性に対する懸念にもつながっているという。
公開文書を執筆したグループの1人で、Blue Originの従業員コミュニケーション担当責任者だったAlexandra Abrams氏は、CBS Morningsとのインタビューで、Elon Musk氏やRichard Branson氏が率いるライバルの宇宙企業の先を行くために、圧力と「苛立ち」が高まっていると述べた。Abrams氏は、安全性よりも競争が優先されていると思うと語った。
Abrams氏は、「安全の文化と恐怖の文化を同時に作ることはできない。それらは両立しない」として、Blue Originの宇宙船を信用しないと述べた。
Blue Originの広報担当者は、同社はいかなる差別もハラスメントも決して許容しないとして、電子メールで寄せた声明の中で、「24時間365日対応の匿名ホットラインなど、従業員には多くの通報手段を提供しており、不適切な行為に関する苦情があれば、すぐに調査する」と述べている。
この広報担当者はさらに、Blue Originは安全記録に確信を持っているとも述べており、「『New Shepard』は、これまでに設計または製造された宇宙船の中で最も安全」だと考えているという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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