リコーイメージングは9月8日、35mm判換算で40mm相当の標準画角で撮影が楽しめる新レンズを搭載したハイエンドコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IIIx」を10月上旬に発売すると発表した。市場想定価格は13万円(税込)。
同製品は、GRシリーズの基本コンセプトである高画質や速写性、携帯性といったカメラの本質的な価値を強化。さらに、高性能化と薄型化を両立した新開発の「GR LENS 26.1mm F2.8」を搭載している。
新開発のレンズでは、35mm判換算で40mm相当の標準画角が得られ、従来のGRシリーズが搭載している遠近感を強調しやすい28mm相当の画角とは異なり、パースペクティブが少なく自然な遠近感の新たな視野でのスナップ撮影に対応する。
なお、新たな視野での撮影を楽しみたいというユーザーからの要望に応えて開発したモデルとなるという。
5群7枚(非球面レンズ2枚)の新開発の光学系は、ディストーションや色収差を極限に近いレベルまで抑制。高い解像力を実現するとともに、逆光撮影時のゴーストやフレアの発生も低減している。
さらに、最短12cmでのマクロ撮影では、標準画角の焦点距離と相まって、背景のボケ味を生かした自然な遠近感での撮影が可能。
減光量で絞り2段分に相当するNDフィルターを内蔵した多段絞りユニットを搭載し、コントラストの高い解像性能に優れた描写が得られるほか、9枚羽根の虹彩絞りを採用し、開放付近では自然なボケ味による立体感のある描写が得られるという。
加えて、GR LENSに最適化され解像性能が発揮できるローパスフィルターレス仕様のAPS-CサイズCMOSイメージセンサーと最新の画像処理エンジン「GR ENGINE 6」を搭載。
約2424万画素の有効画素数で、解像感と階調再現性に優れた高画質を実現。多階調な画像が得られる14bitRAW記録にも対応する。センサーからの画像情報を最適化する独自のアクセラレーターユニットも搭載し、最高ISO感度102400の優れた高感度性能を実現した。
オートフォーカスには、合焦精度に優れるコントラストAFと、高速なAFを実現する像面位相差AFによるハイブリッド方式を採用した。AF時に、人物の顔および、瞳検出を実施し、ピントを合わせた位置にAF枠を表示することが可能。複数の人物の顔を検出した場合は、自動でメインの被写体とサブの被写体を判別して枠を表示。タッチパネル操作で、メイン被写体の切り替えも簡単に行えるという。
撮影支援機能として、撮像素子シフト方式の手ブレ補正機構「SR」(Shake Reduction)を搭載。角度(ヨー・ピッチ)ブレと回転ブレの3軸に対し、4段の高い補正効果を実現。さらに、イメージセンサー部を自在に動かせるSR機構を利用することで、イメージ通りの構図で撮影できる自動水平補正機能も備えた。
露光中にイメージセンサーユニットをサブピクセル精度の微小駆動をさせることで、光学ローパスフィルターと同様のモアレ軽減効果が得られる独自機能として「ローパスセレクター」を採用した。効果のオン/オフや強弱の選択ができ、被写体に合わせた最適な撮影設定が可能となる。
液晶モニターは、液晶パネルと強化ガラス製保護カバーの隙間に特殊樹脂が充填されたエアギャップレス構造を採用する3.0型(約103.7万ドット)仕様。光の乱反射を抑え視認性を高めているほか、タッチパネルによる設定操作に対応し、AF枠の移動やメニュー設定、再生時画像の拡大や送りなどを直感的に行える。
この他、従来の「画像設定」と「エフェクト」を統合した仕上がり調整機能「イメージコントロール」。記録サイズやアスペクト比、ホワイトバランス、イメージコントロール、増減感などを設定し、PCレスで思い通りの作品に仕上げられるRAWデータのカメラ内現像。Bluetoothと無線LANによるデュアル通信。約0.8秒の高速起動。フルHD動画撮影機能(1920×1080ピクセル、60fps、H.264)などの特徴がある。
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