マンションの遊休施設を有効活用--アート展示やイベント実施でコミュニティ促進へ

加納恵 (編集部)2021年08月20日 11時26分
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 マンションの遊休施設を活用し、住民の満足度を高めるサービスを展開する新都市生活研究所が、提携マンションの共用部にアート作品を展示する。作品の展示スペースとしてマンションを利用する一方、住民にはアートに触れ合う機会を提供する。

提携マンション共用部での展示イメージ
提携マンション共用部での展示イメージ

 マンション内におけるアート作品展示は、アートコレクター向けに培ったアート作品の管理ノウハウを、アーティスト向けにも提供するサポートサービス「artworks」を展開するbetween the artsとの提携により実施するもの。第1弾として神奈川県川崎市にある「パークシティ武蔵⼩杉ミッドスカイタワー」で開始する。

 新都市生活研究所は、2021年に設立。自らも大規模マンションに住み、理事会としてマンション管理にも携わってきた池崎(漢字は立つの崎)健一郎氏が立ち上げた。

 500戸以上の大規模マンションは、バーラウンジやジム、キッズスペースなどの共用施設を持つが、継続的に利用できているケースは少なく、どう活用するかは住民に委ねられている場合が多いとのこと。そのため、イベントなどの継続利用が難しく、結果として遊休施設になってしまっているという。新都市生活研究所は、この共用施設を有効活用し、かつ住んでいる人たちの満足度向上を担う。

 事業内容は、大規模マンション管理組合と業務委託契約を結び、マンション内共用施設を使ったイベントやサービスを提供したい、事業者や個人をマッチングするというもの。マンション側との業務委託契約は無償で、紹介するサービス提供責任者から料金をもらうことで収益を得る。

新都市生活研究所の事業内容
新都市生活研究所の事業内容

 「私自身も大規模マンションに住んでいるが、コロナ禍で子どもが家にいる時間が長くなり、マンション内の内廊下を走ってしまい、階下の方にご迷惑をかけてしまった。本来であれば謝罪に行くべきなのだが、エレベーターが居住階しか止まらず、下の階には降りられない。実際コロナ禍になって、マンション内のクレームは増えている傾向にあり、こういう思いをしている人は多いはず。言い換えれば、マンション内のコミュニティ形成がなかなか進んでいないということ。希薄になりつつあるマンション内のコミュニティを促進し、居住体験を向上していきたい」(池崎氏)と思いを話す。

 もともとは、池崎氏が住む大規模マンションで実施していた取り組みだが、それを別の大規模マンションへと横展開したいと考えたことが起業のきっかけ。「マンションは管理会社などが異なると横のつながりがなく、共有施設の広さや集められる人数といった情報を持っている人が誰もいない。私自身マンションの理事会をやっていた関係で、周りのマンションの方とのお付き合いもあり、そこから広げていけると考えた」(池崎氏)と自身の体験を事業にいかす。

 今後は自社メディアを開始し、情報発信もしていく計画。池崎氏は「サービスやイベントを提供する企業にとっても、ターゲットをセグメントしやすい大規模マンションは、顧客として魅力的だが、売り主も管理会社も違うため、ハードルが高すぎて、なかなか管理組合などにたどりつかない。またたどり着いても管理組合では、手間暇がかかり敬遠されてしまう可能性もある。その部分の仲介役を担いたい」と今後を見据える。

 今後は東京の湾岸エリアと神奈川の武蔵小杉エリアを中心に提携を進め、埼玉県などにも広げていく計画だ。

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