Facebookと傘下のInstagramは、パンデミックが始まってから2021年6月までの間に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の偽情報を含む投稿を2000万件以上削除したことを明らかにした。一方、その種の偽情報がプラットフォーム上でどれだけ表示されているかは明示しなかった。
Facebookは、ヘイトスピーチやアダルトヌードなど、他の種類のコンテンツの表示頻度を測定している。それによって、どのような不快な投稿を自社が見落としているかが把握できるためだ。しかし同社によると、COVID-19偽情報についてこの指標を示すのは、より複雑だという。
Joe Biden米大統領をはじめとする政治家や権利擁護団体はソーシャルネットワークに対し、COVID-19やワクチンに関する偽情報の拡散に対する有効な対策を怠っていると批判している。Facebookは、ファクトチェック機関と提携し、ユーザーを信頼できる情報に導き、偽情報にラベルを付与している。しかし、オンラインでの偽情報拡散の抑制に対する、そうした対策の有効性については、研究者らから疑問の声が上がっている。
Facebookは、COVID-19やワクチン関連の偽情報について、投稿をプラットフォームから削除する条件となる65項目以上の基準を設けていると述べた。COVID-19ワクチンを接種するとアルツハイマーを発症するとか、ワクチンを接種した人に近づくと二次的な副作用を受ける可能性があるなどといった偽情報を、このリストに追加したという。
Facebookは、COVID-19やワクチンに関する同社の規則に違反していることを理由に、3000件を超えるアカウント、ページ、グループを削除したと述べた。また、ファクトチェック機関によって偽情報だと判定された、1億9000万件を超えるFacebook上のCOVID-19関連コンテンツに警告を表示し、それらの投稿がニュースフィードの下の方に表示されるようにした。
同社によると、ワクチン接種をためらう米国のFacebookユーザーは50%減少したという。また、同社がカーネギーメロン大学やメリーランド大学と提携して実施した調査では、ワクチン支持率が年初からフランスで35%、インドネシアで25%、ナイジェリアで20%増加したという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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