仮想現実(VR)ゲームのようなVRコンテンツは、VRゴーグルを装着している人しか体験できない。これに対し、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、VRゴーグル装着者の見ている映像を外部のスマートフォンで見られるようにする技術や、外部からVRコンテンツに介入する技術を考案してきた。
さらに、SIEはVRゴーグル装着者の見ているものと同じ映像をVRゴーグルの外側に表示する技術も考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月3日に「DISPLAY SCREEN FRONT PANEL OF HMD FOR VIEWING BY USERS VIEWING THE HMD PLAYER」(特許番号「US 11,079,999 B2」)として登録された。出願日は2019年4月23日、公開日は2019年9月19日(公開特許番号「US 2019/0286406 A1」)。
この特許で説明されているVRゴーグルは、装着者へ映像を見せるため内側に向けて取り付けられた第1ディスプレイのほか、外側表面に取り付けられた第2ディスプレイを備える。第2ディスプレイは表示部が外側を向いているため、装着者以外の人が表示内容を見られる。
第2ディスプレイには、この特許では第1ディスプレイに表示しているものと同じ映像を表示する。このように制御することで、VRゴーグル装着者とそれ以外の人が、同じVRコンテンツを楽しめる仕組みだ。
このVRゴーグルは装着者が映像のどの部分を注視しているか認識可能で、第2ディスプレイには注視している周辺の映像を表示する。これにより、VRゴーグル装着者の映像体験を、非装着者と共有できる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」