NVIDIA 最高経営責任者(CEO)のJensen Huang氏は4月、自宅のキッチンに立って、同社の最新技術に関する基調講演を行った。この講演の一部は他の部分と同じように見えたものの、実は全く異なっていた。キッチンもHuang氏本人も、同氏のレザージャケットさえも、全てコンピューターで作られたものだったのだ。
NVIDIAも多くの企業と同様に、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、オンラインの「仮想」講演に切り替えた。4月にオンラインで開催されたカンファレンス「NVIDIA GTC 2021」で、「NVIDIA Omniverse」システムについて取り上げたその講演で、Huang氏は幾つかの発表を自宅のキッチンから中継したが、何も変わったところはないように見えた。NVIDIAは米国時間8月11日のブログ記事で、CG部分の制作過程を説明した。同社は同じ内容を、世界最大規模のCGカンファレンス「SIGGRAPH 2021」でも発表している。
NVIDIAは実演して示した。グラフィックスカードで知られるNVIDIAはこの基調講演の場を利用し、3Dの仮想世界を生み出すOmniverseツールを披露した。エンジニアチームはHuang氏の顔と体をフルスキャンして同氏の3Dモデルを生成し、ジェスチャーや表情を真似るようプログラムした。このCGクローンが本人からシームレスに遷移し、講演の一部をやり遂げた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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