ビーチをきれいな状態に維持するのは、大変な作業だ。英雄的な清掃員たちで構成された勤勉なチームでさえ、小さなプラスチックの破片、あるいは、筆者が「永久的なゴミ」と呼んでいるものを見落としてしまうことがある。こうしたプラスチックの破片は、ビーチに放置されると、分解されてさらに小さな粒子になり、海鳥やカメ、魚の胃だけでなく、人間の臓器に紛れ込んでしまうこともある。
そこで「BeBot」の出番だ。この完全電動ロボットは、海洋製品メーカーのPoralu Marineによって開発された。米国のビーチ用に導入された最初のBeBotは、フロリダ州に配備されている。購入したのは、ビーチクリーンを手掛ける企業の4oceanだ。
BeBotはバッテリー駆動型で、追加のアクセサリーに電力を供給するソーラーパネルを備えている。戦車のような無限軌道推進機構のおかげで、砂の上をスムーズに移動できる。BeBotがビーチを移動する間、内蔵のふるいによってプラスチックやその他のゴミだけを集め、BeBotが通った後には、きれいな砂が残る。
ロボット掃除機の「Roomba」と違って、BeBotは、遠隔操作するオペレーターの助けを借りて掃除を行う。開発者らによると、BeBotを自律式にしなかったのは、ビーチに行く家族(人間もウミガメも)に対する安全面での懸念があったからだという。BeBot本体とリモコンの両方に緊急停止ボタンがある。
現在、約30台のBeBotが存在し、BeBotの開発者らは現在、見込み客として、ホテルやリゾート、地方自治体をターゲットにしている。
Poralu Marineは、BeBot以外にも環境清掃ロボットを開発している。BeBotは「The Searial Cleaners」と呼ばれる、より広範なガジェット群の一部であり、水に浮く「PixieDrone」(固体のゴミと液体のゴミの両方を収集する)や「Invisibubble」(穴あきホースで泡を安定的に流すことで、水に浮かぶゴミを収集ポイントまで移動させる)もこれに含まれる。
もちろん、BeBotとThe Searial Cleanersだけで汚染の危機を解決できるわけではないが、これらの機器によって、特定のビーチで最も多く落ちているゴミの種類について、貴重なデータを収集できるうえ、そもそも砂浜にゴミを残さないようにするという意識の向上に貢献できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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