トレタは7月26日、飲食店向け店内モバイルオーダー「トレタO/X(トレタオーエックス)」の提供を開始すると発表した。
トレタO/Xは、来店客のスマートフォンを活用してメニューへのアクセス、注文、会計などを完結できる店内モバイルオーダーサービス。POS機能や決済機能を標準で搭載する。
来店客側は、飲食店から提示されたQRコードをスマートフォンで読み取り、デジタルメニューにアクセスしてメニューを選び、オーダーを送信して注文を完了できる(自動的にキッチンプリンタから調理指示を出力)。食事終了後は、クレジットカード情報を入力して会計となる(オンライン決済、自動決済、クーポン・割引にも対応)。
なお、今後、電子マネーなどに対応する予定。また、必要に応じて電子レシートの発行にも対応する(電子レシートはメールにて送信)。
同社によると、トレタO/Xを導入することで、ホールスタッフ業務の約4割をも占めるといわれる注文や会計業務を圧縮でき、飲食店の業務効率化や生産性向上を実現。さらには、デジタルならではの顧客体験を提供し、売上や顧客満足度の向上が図れるという。
従来は実現が困難だったダイナミック・プライシング(価格の自動変動)の採用も容易になるとしており、取得した注文履歴や来店回数などをベースに、曜日や時間帯・気温・店内の混雑度などのデータを加えてアルゴリズムを組み立て、その時々に応じた最適な価格を自動でメニュー上に表示。ダイナミック・プライシングにより来店需要の平準化を目指し、効率的な人員配置や無駄のない仕入れが実現できるとしている。
さらに、来店客の注文行動や閲覧履歴を解析することで、商品開発やマーケティングにも活用可能。データに基づき、データサイエンティストをはじめとするメニューデータの更新やメンテナンスを同社の専任スタッフが支援する。
また、デザインカスタマイズの自由度の高さも特徴としており、独自のシステムアーキテクチャにより、飲食店のこだわりや世界観などの表現(画像・音声・動画に対応)が可能。
飲食店によって異なるさまざまなメニューの構造にも対応し、通常メニューのほか、飲み放題、食べ放題やコースなどが設定できる。辛さの調整といった味付けや、追加トッピングなどのカスタマイズも表示でき、飲食店と客の双方が手間をかけることなく、好みにカスタマイズした料理の提供が行える。可能となる。
来店客側も、自身のスマートフォンを利用して料理が選べ、ホールスタッフを呼ぶ必要もなく好きなタイミングで注文可能。複数のスマートフォンから同時オーダーにも対応するため、個々のオーダーを識別したきめ細かい注文が行える。会計についても、まとめ会計や個別会計に対応する。
同社によると、新型コロナウイルスワクチンの接種が進めば、飲食店への客足が戻り、反動需要の高まると期待される中、外食業界では人材確保や省人化、生産性向上が喫緊の課題になっているという。
業務効率化を目的としたモバイルオーダーサービスは続々と登場しているものの、飲食店の個性や強いこだわりまでもを表現できるサービスがないとの声もあり、トレタO/Xを開発したという。
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