SNSの加工写真にラベル付けを義務化へ--ノルウェー

Abrar Al-Heeti (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2021年07月05日 12時09分

 ノルウェーでは、マーケティング法の修正条項として6月に新たな規制が可決された。これによって、同国のインフルエンサーや広告主は近く、修整された写真にラベルを付けなければならなくなる。VICEが米国時間6月30日に報じた。この新たな規則が施行される時期は、ノルウェーの国王が決定する。

スマートフォンを見る人
提供:Getty Images

 人物の体型やサイズ、肌の色が変更されている広告には、ノルウェーの児童家族省が作成したラベルを付けなければならなくなる。これには例えば、ウエストラインをスリムにしたり、唇を大きくしたり、筋肉を誇張したりするなどの変更が含まれる。インフルエンサーや著名人が画像を投稿することで「何らかの報酬またはその他の利益を得る」場合も、この規則が適用される。対象となるのは、Instagram、Facebook、TikTok、Snapchat、Twitterといったソーシャルメディアへの投稿だ。違反者には罰金や、場合によっては禁固刑が科せられる。

 こうした動きは、Instagramなどのウェブサイトがメンタルヘルスに与える影響について、懸念が高まる中で起きた。これらのサイトでは加工された画像と無加工の画像を見分けることが難しい場合がある。市民団体や議員らは、Instagramと親会社のFacebookに対し、有害なコンテンツに居場所を与え、不安と抑圧を特に若い世代にもたらしていると長年にわたり批判してきた。 2017年、英王立公衆衛生協会(RSPH)は、主要SNSの中で若い世代のメンタルヘルスに最も悪い影響をもたらすのがInstagramであるとの調査結果を発表した。2021年にはInstagramが13歳未満の子供向けのプラットフォームの開設を計画しているという報道があり、児童のオンラインプライバシーとメンタルヘルスの問題を懸念する市民団体から批判が寄せられている。

 Instagramは批判を受けて、投稿に寄せられた「いいね!」数を非表示にする取り組みを2019年に開始した。これは、自分の投稿が相対的にどれだけ人気なのかという一部のユーザーが抱える悩みを軽減するための施策だ。5月には、FacebookとInstagramの両方で、自身の投稿に対する「いいね!」数を非表示にしたり、フィードに流れてくる全ての投稿の「いいね!」数を非表示にしたりできる機能が追加された。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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