Appleは、パスワードと同じくらい使いやすく、それでいてはるかに安全だという新たな認証技術「passkey」のテストを開始した。この技術のテスト版は、「iCloudキーチェーン」の一部として、2021年中に「iPhone」「iPad」「Mac」に搭載される見込みだ。
ウェブサイトやアプリでpasskeyを使ってアカウントを設定するには、まず新規アカウントのユーザー名を選び、「Face ID」を利用して、そのデバイスを使っているのが本当に本人であることを確認する。パスワードを設定することはない。デバイス側でpasskeyの生成と保存が行われ、iCloudキーチェーンによってすべてのAppleデバイス間で同期される。
その後、passkeyを認証に使うには、ユーザー名を確認し、Face IDで本人確認をするよう求められる。開発者は、passkeyをサポートするようログイン手続きをアップデートする必要があるが、それは既存の「WebAuthn」技術をベースにしたものだ。
Appleの認証体験担当エンジニアGarrett Davidson氏は米国時間6月9日、同社の年次開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」で、「1度タップするだけでサインインできるため、既存のほぼすべての一般的な認証手段より簡単で、素早く、より安全でもある」と述べた。
passkeyは、パスワード不要のログオン技術に対する関心が高まっていることを示す最新の例だ。こうした技術は、モニターの縁にパスワード一覧のメモを貼っておくよりも安全性が高いものとなっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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