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Z世代に支持される音声SNS「パラレル」運営が12億円を調達--海外展開にも本腰

藤井涼 (編集部)2021年06月11日 10時01分
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 2021年前半に一大ブームを巻き起こした「Clubhouse」によって、日本でも一気に注目を浴びるようになった音声SNS。5月にはTwitterが音声チャット機能「スペース」を公開して参入するなど、今後もさらなる成長が期待できる音声領域だが、日本発のある音声アプリが躍進を続けている。

 Z世代の若年層を中心に利用される音声通話SNSアプリ「パラレル」を運営するパラレルは6月11日、ジャフコグループ、KDDI Open Innovation Fund、ANRI、W ventures、三菱UFJキャピタルから、総額12億円の資金を調達したことを発表した。あわせて、同日付けで会社名を 「React」から「パラレル」へ変更し、コーポレートロゴやパラレルのサービスデザインも刷新した。

上段左より、ANRI、W ventures、ジャフコグループ、三菱 UFJキャピタル、KDDI Open Innovation Fundの各投資担当者、下段左よりパラレル共同創業者で代表取締役の青木穣氏と歳原大輝氏
上段左より、ANRI、W ventures、ジャフコグループ、三菱 UFJキャピタル、KDDI Open Innovation Fundの各投資担当者、下段左よりパラレル共同創業者で代表取締役の青木穣氏と歳原大輝氏

 パラレルは、仲の良い友だちや家族と学校帰りや仕事帰りにオンライン上に“たまり場”を作り、長時間会話をしたり、YouTubeなどのエンタメコンテンツを一緒に楽しんだり、トランプやオセロ、ダーツなどのゲームを遊んだりできる音声通話アプリだ。

 同社によれば、コロナ禍で、友人や家族、恋人となかなか会えない状況が追い風となり、口コミを中心に利用者が増え続け、2019年8月のサービス開始から1年半経った2021年3月時点で、累計登録者数は100万人を超えたという。利用者のうち70%が10代後半から20代前半のZ世代であり、1日の通話時間が平均3時間と非常に長いことも特徴だ。月の総通話時間は4億分におよぶとのこと。

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 現在は高校生や大学生、新社会人などの若年層メインにオンラインゲームのコミュニケーションツールなどとして利用されているそうだが、今後は映画やライブ、音楽鑑賞、ショッピングなど、より幅広い用途で利用してもらえるコンテンツを充実させることで、老若男女に使われるサービスに成長させ、課金や広告などのマネタイズも狙っていきたいとパラレル共同創業者の青木穣氏は展望を語る。そのための機能開発のほか、エンタメ企業とのアライアンス連携などにも注力していくという。

 今回調達した資金は、パラレルの開発体制やマーケティング強化に充てるとしており、エンジニアを中心とした採用も強化するという。また、パラレルは海外でもアプリを配信しているが、こちらもプロモーションすることなく、米国、韓国、東南アジアなどのエリアで利用者が増え始めているとのこと。今回の調達を機に、グローバル展開にも本腰を入れる。

 たとえば、海外ではすでに「Discord」などのボイスチャットサービスも人気だが、同サービスはもともとPC向けのソフトとして生まれたことから、モバイルでの利用に最適化されたパラレルとは似て非なるサービスだと、共同創業者の歳原大輝氏は指摘。むしろ、オンラインゲームでありながらコミュニケーション空間としても多くのユーザーに支持されている「フォートナイト」の方が、競合として意識すべきサービスだと説明する。

 また、“音声”という比較的ローカライズが少なくて済む点も、パラレルの海外展開に適していると考えているという。

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左から青木穣氏と歳原大輝氏

 「世界的にも“次のSNS”が待たれているが、自然な流れだと、今後はオープンよりもプライベートなもの、非同期よりも同期的なものになると思っている。これから5Gが普及することで、同期的にコミュニケーションしたりコンテンツを一緒に消費するといった、オフライン空間とほぼ同じことがオンラインでも可能になる時代にちょうど差しかかっている。さらにコロナ禍となり、僕たちのようなサービスが注目される世の中になってきている」(青木氏)

 「本当に好きな人たちと過ごす時間が増えるほど、人生の幸福度は上がると思っている。それは日本に限らず、世界中の人々も同じこと。ここをいかに最大化できるか。パラレルがなければできなかったコミュニケーションやつながりをどんどん増やしていきたいし、ゆくゆくはFacebookやInstagramと同じような土俵で戦っていきたい」(歳原氏)

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