介護事業所のDX実態調査、抱える課題--活用トップは介護記録、ロボット導入は進まず

 トライトグループ(トライト、トライトキャリア、トライトエンジニアリング)は、「介護事業所におけるDX実態調査」の結果を発表した。

 調査期間は、2021年4月30日〜5月2日。調査対象は、10代から60代以上の介護従事者男女303名。

 同社によると国内では、少子高齢化による介護需要の増加に伴い、2035年には介護職員が68万人不足すると見込まれているという。

 介護サービスを持続的に提供するためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務の効率化が急務であることから、政府は4月より介護の新データベース「科学的介護情報システム(LIFE)」の運営を開始。介護事業所の高齢者へのリハビリやケアの情報をデータ化し、収集したデータを元にリハビリの効果などを分析することで、介護プランの作成に役立てることを目指している。

 同社でも介護業界のDXを進めるために、4月から介護従事者向けに業界のAI・DXに関する最新情報を発信する「AIケアラボ」を開始している。今回、DXが円滑に進むために必要な施策を把握することを目的に、「介護事業所におけるDX実態調査」を実施した。

 同調査によると、DXへの取り組み状況について、「積極的に取り組んでいる」が18.5%、「一部取り組んでいる」が26.7%と、約半数(45.2%)がDXを進めていることがわかった。

 
 

 DXの取り組み分野としては、利用者情報や利用者へ提供した介護サービスの記録などの「介護記録業務」が51.8%で最多。次いで、レセプトや介護給付費請求などの「介護報酬請求業務」が41.1%、食事・入浴・排泄介助など体に直接触れて行う「身体介護業務」が34.5%となった。

 
 
 
 

 事業所の種類別で見ると、訪問介護では、掃除・洗濯・調理などの日常生活における援助である「生活援助業務」が40.0%で上位。デイサービスやデイケアなどの通所介護では、リハビリ、レクリエーション、メンタル面のケアである「施設利用者の支援業務」が37.9%で上位となった。

 
 
 
 

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]