エブリーは4月21日、食品飲料メーカーの顧客獲得とファン化を支援する「DELISH KITCHEN CONNECT」の提供を開始した。
DELISH KITCHEN CONNECTは、レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」のアプリを通じて、広告主とユーザー(顧客)をつなげるプラットフォーム。
同社によると、新型コロナウイルス感染症の拡大や、それに伴う消費者の能動的な情報収集の活発化、さらにはサードパーティクッキーの廃止などにより、マーケティング手法が見直されているという。
広告主の動向をみると、認知から購買までの顧客化ファネルと、クロスセルやアップセルといったロイヤルカスタマー化・ファン化のファネルをインターネット上でシームレスにつなげたいというニーズが高まりをみせている。
また、広告主がオンライン上で直接消費者とのつながりを強化しようとするCRMマーケティングが加速。その結果として、マーケティングの指標としても「顧客データ活用」「リピーター獲得」「LTVの最大化」などのキーワードと共に、既存顧客との関係強化が注目されるようになったという。
CRMマーケティングとしては、SNSを駆使した手法が活発。企業公式アカウントを利用して、ユーザーと1対1のコミュニケーションをとるといった運用を行う企業も増えている。しかし、SNSの運用だけでは「自社ブランドの対象顧客のターゲティングができない」「本格的なロイヤル化施策には多額の費用と大きな手間がかかる」などの課題も挙げられている。
こうしたニーズの高まりを受け、DELISH KITCHENでは、マーケティング調査・ターゲティング広告の配信・ロイヤルティの可視化を一気通貫で実現できるDELISH KITCHEN CONNECTの提供を開始した。DELISH KITCHENアプリは、「食」への感度が高い2100万人を超える顧客基盤を有しており、この基盤を生かし、単なる認知の獲得に留まらず、広告主のLTV向上につなげる支援を提供していくという。
具体的には、広告配信の最適化として、属性/行動情報に基づく広告のターゲティング配信を実施。性別・年代、世帯構成、地理的情報、レシピ閲覧傾向から窺える嗜好性などを踏まえた訴求を行うことで、狙った層に効果的にアプローチする。
また、レシピ閲覧者からフォローを獲得し、おすすめレシピなどのバナー/動画配信、自社ECへの導線を含むメッセージの送信に対応。これにより、継続的なタッチポイントを創出し、複数の接点でユーザーと関係を深められるという。
さらに、ファン化のためのPDCAとして、プランナーがDELISH KITCHEN CONNECT上で獲得した顧客データを分析。分析結果を元に施策を企画し、提案していく。
先行導入しているマルコメによると、DELISH KITCHENのタイアップ動画を4年ほど継続していたが、「作成したレシピ動画を起点に多くの生活者とさらに関係を深めていけること」に期待し、2020年10月からDELISH KITCHEN CONNECTの利用を開始したという。
その結果、ファン獲得を目的とした恒常的な広告施策だけでなく、従前になかった定量・定性データ分析をマーケティングに生かすことができたとしている。
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