FANTAS technologyは4月21日、空き家、中古戸建て物件を紹介するほか、リフォーム費用までシミュレーションできる空き家プラットフォーム「FANTAS repro(ファンタス リプロ)」を開始すると発表した。849万戸あると言われ、社会問題にもなっている空き家問題の課題解決を目指す。
FANTAS technologyは、AIを活用した不動産/金融領域におけるマッチングサービスやクラウド型資産管理アプリを提供する不動産会社。すでに、クラウドファンディングを通じた空き家事業を展開しており、再生した件数は150戸以上にのぼる。
FANTAS reproは、空き家再生事業で実績を持つFANTAS technologyが新たに手掛けるプラットフォームサービス。売り主、不動産会社、リフォーム会社、金融機関とかかわる人が多く、煩雑なフローな発生する空き家の購入を、情報集約し、プラットフォーム化することで、ワンストップで対応する。
FANTAS technology 代表取締役の國師康平氏は「空き家は不動産会社を選び、リフォーム会社を探し、さらに金融機関に融資のお願いをして、やっと買える。多くの人が関わるだけにそれぞれの事業が絡み合い、購入フローは大変複雑だ。こうして手続きの煩雑さにより、空き家の件数は増える一方になっている。私たちはこうした空き家問題を解決するために、ユーザーの利便性を上げ、地域の不動産会社と協力しながら取り組むことがベストだと考えている。空き家再生事業で培った実績を踏まえ、FANTAS reproを立ち上げた」とサービスの背景を話した。
空き家の流通を阻む要因の1つであるリフォームについては、リフォーム費用をシミュレーションできる「要修繕ポイント確認機能」を備え、住まいとして利用するための総費用を見える化。購入後に想定外の修繕費用が発生するトラブルも避けられ、リフォームプランの選択も可能だ。
同日からサービスを提供しており、利用料は無料。9月までは物件掲載も無料としている。東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の一都三県からサービスをはじめ、将来的には全国へ拡大していく予定。すでに30程度の不動産会社が参加しているほか、リフォーム会社、金融機関にも参加を呼びかけているという。
今までの空き家事業では、投資目的の富裕層がユーザーの中心だったというが、FANTAS reproでは実際に空き家を再生し、住居として使う人たちもターゲットにしていきたいとのこと。「地方移住や二拠点生活などを実現するため、『プチ別荘』的な住まいを提供していきたい」(國師氏)とした。
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