Appleの次のソフトウェアアップデート「iOS 14.5」には、プライバシーに関するここ数年間で最大の変更の1つが含まれている。Appleは4月21日に製品発表イベントを開催し、新しい紛失防止タグ「AirTag」に関するプレスリリースの中で、iOS 14.5を来週リリースすることを明らかにした。iOS 14.5には、マイナーアップデートで通常提供されるバグ修正が含まれている。また、「Apple Watch」によるiPhoneのロック解除が可能になる。これは、新型コロナウイルスの感染対策として公衆の場でマスクを着用している場合に便利な機能だ。「マップ」では、路上で遭遇した事故を報告することも可能になる。さらに新しい絵文字として、燃えさかるハート、当惑した顔、ため息をつく顔なども追加されている。
最も大きな論争を巻き起こしている変更が現れるのは、Facebookなどの企業が提供するアプリを開いた時だ。アプリを開くと、利用するアプリやウェブサイトをまたいだアクティビティーの追跡に同意するかどうかを尋ねられる。Facebookはアプリの中で、追跡情報の利用目的を説明するメッセージの表示を開始するが、その一方で、Appleのやり方に反対するキャンペーンも展開している。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は12日、Toronto Starによるインタビューの中で、iOS 14.5を開発した理由の1つは、現在の広告手法に同意するかどうかをユーザーに尋ねるべきだと考えるからだと述べた。iOS 14.5では、アプリまたは企業が「広告のパーソナライズ」を目的に「他社のアプリやウェブサイトを横断して」ユーザーを「追跡」することを許可するかどうかを尋ねるポップアップメッセージが表示される。
「どれだけの人数かはわからないが、一部の人はそのようなトラッキングを望まないとわれわれは考えている。そしてそれらの人々に、望まないと言える手段が与えられるべきだ」とCook氏は述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス