WeWork、SPACを通じて上場へ--評価額は1兆円弱

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 中村智恵子 高森郁哉 (ガリレオ)2021年03月29日 11時45分

 シェアオフィス大手のWeWorkは、特別買収目的会社(SPAC)であるBowX Acquisitionとの合併を通じて上場する計画を明らかにした。

 SPACのプロセスを通じて上場した例は過去にもあるが、WeWorkはソフトバンクグループが出資して巨額の損失となった企業だ。

 BowXとの合併により、WeWorkは上場時の評価額90億ドル(約9900億円)を見込む。上場によってWeWorkは現金13億ドル(約1400億円)を調達する。BowXは現金4億8300万ドル(約530億円)を信託し、Insight Partners、Starwood Capital、Fidelity、Centaurus Capitalは第三者割当で8億ドル(約880億円)を提供する。

 WeWorkの計画は、サービスとしてのスペースの提供、不動産のデジタル化、プラットフォームの強化を軸としている。

WeWorkの計画

 ソフトバンクグループにとって、SPACプロセスは過去3年にわたる投資の一部を回収する道筋を与える可能性がある。WeWorkのエグゼクティブチェアマンを務めるMarcelo Claure氏は、同社が商業用物件のあり方を大きく変えると述べた。

 WeWorkは上場に向けて、以下のような業績と予測を明らかにした。

  • コストや人員の削減と非中核ベンチャーからの撤退により、フリーキャッシュフローが16億ドル(約1800億円)改善した
  • 2019年9月のピーク時から人員を67%削減した
  • オープン前および業績不振の拠点計106カ所から撤退し、100以上のリースの条件を改善した
  • 再編成後、152都市で851拠点を保有する
  • 顧客ベースに占める大企業の割合は、2015年の10%から現在では50%以上に
  • 案件進捗状況(セールスパイプライン)全体は40億ドル(約4400億円)で、2021年売上額は15億ドル(約1600億円)を見込む
WeWork

 WeWorkの予想では、2021年から2024年で売上額が倍以上に伸び、調整後の減価償却前営業利益(EBITDA)が20億ドル(2200億ドル)になるという。

WeWork
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この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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