Adobeは米国時間3月10日、人工知能(AI)技術を使って写真の画素数を4倍にできる新機能を「Photoshop」の「Camera Raw」プラグインに追加したと発表した。「Super Resolution」(超解像度)と名付けられたこの新機能は、写真の編集管理用ソフトウェア「Lightroom」「Lightroom Classic」にも近く搭載されるという。
Camera Raw担当シニアプリンシパルサイエンティストのEric Chan氏が投稿したAdobe公式ブログの記事によると、この新機能は何百万枚もの写真データでトレーニングした機械学習モデルを使って、写真の画素数を増やすにはどうしたらよいのかを予測するという。
Chan氏は「壁に飾るために大きくプリントしたい場合、解像度が増せば、輪郭がきれいに表示され、ディテールも失われることがない」と述べている。
この機能は、「Adobe Sensei」とのブランド名を持つ、同社のAI技術活用の最新例だ。2020年に公開されたPhotoshopの最新メジャーアップデートでは、ニューラルフィルターと呼ばれるAI編集機能が多数追加された。AIという用語は現在のテクノロジー業界では、人間の脳の仕組みに基づいた処理技術を指す言葉として用いられている。
AIによる解像度の向上は今回が初めてではない。Googleが2017年に、「RAISR」という同様の技術を自社のスマートフォン「Pixel」に搭載した。さらにGoogleは「Super Res Zoom」という機能の一部として、撮影したシーンのデジタルズームにもこの技術を活用している。
また、Photoshopの競合製品「Pixelmator」にも、「ML Super Resolution」という独自機能がある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス