NTTコムウェアは1月21日、平城宮跡歴史公園(奈良県奈良市)にて実施する社会実験「平城宮跡歴史公園スマートチャレンジ」において、四足歩行ロボットと画像認識AI「Deeptector」などを活用し、公園維持管理のスマート化を目指す「自動巡回点検検証」を2月より実施すると発表した。
平城宮跡歴史公園では、AIやIoTなどの新技術を活用し、公園の抱える課題の抜本的な解決や、公園利用者サービスの創出などによる一層の魅力向上を目的とし、産学官コンソーシアムのもと社会実験を実施。同公園での社会実験の結果などを踏まえ、新技術の水平展開を促進するという。
同社は、四足歩行ロボットの自動巡回による画像データ収集、AI画像解析技術、デジタルツイン仮想空間の可視化技術を組み合わせ、人による点検の難しいエリアを含む公園全体の建物や設備の点検、植生状況や外来種の繁殖状況の把握、体調不良と思われる来園者の検知など、公園維持管理業務を高度化する社会実験に取り組んでいる。
2月に実施する検証では、自動運転の四足歩行ロボット巡回による効率的な画像データ収集、AI画像解析技術、デジタルツイン仮想空間の可視化技術を組み合わせ、公園維持管理業務を効率的・効果的に実施できるかを確認するという。
具体的には、点検しづらい植生エリアや立ち入ることが困難な調整池近辺、体調不良と思われる来園者・ごみや落し物の発見、倒木・落枝につながる樹木の危険予兆(木材腐朽菌の発生など)など、四足歩行ロボットを活用した園内の維持管理業務について検証する。
さらに、ドローン空撮画像のSfM(Structure from Motion:ドローンによる空撮写真から三次元点群データを得る自動作成手法)処理や設置型LiDARで習得した3Dモデルを統合。クラウド上に仮想点検空間としての「デジタル平城宮跡歴史公園」を構築する。
加えて、自動運転の四足歩行ロボットが巡回して撮影したデータをクラウド上にある仮想点検空間に取り込み、写真に付与されたGPSの位置データから構築した3D空間上に撮影点を表示させる。また、収集されたデータについてAIを用いて画像解析をすることで、公園内の不具合事象を抽出するという。
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