AppleとGoogleは、米国時間1月6日に起きたDonald Trump大統領支持者らによる連邦議会議事堂乱入事件を受け、自社アプリストアからソーシャルネットワークアプリ「Parler」を削除した。Amazonも同じ理由でParlerへのクラウドサービス提供を打ち切った。Parlerは、この乱入事件が発生する前から暴力的なコメントであふれていた。AppleとGoogleは、Parlerが同社サービスを適切にモデレーションする場合のみ、同アプリの提供を再開するとしている。
Parlerの最高経営責任者(CEO)を務めるJohn Matze氏は、9日遅くのParlerへの投稿で、Amazonから同氏に対し、ParlerへのAmazon Web Services(AWS)プラットフォームの提供を打ち切るという通告があったことを明らかにした。これに先立ち、AppleとGoogleは、それぞれのアプリストアから同アプリを削除したと発表していた。
「これは、市場における競争を阻害するための大手IT企業らによる組織的攻撃だ。当社はあまりにも大きな成功をあまりにも早く収めすぎた」とMatze氏は9日に記した。同氏はこの時点で、Parlerの比較的緩いモデレーション規則や、議会乱入事件の前に過激派らによって使用されていたことには言及しなかった。また、Parlerをはじめとするソーシャルメディアアプリが、今後数週間の間にさらなる攻撃の計画に利用されるという懸念が高まっていることにも触れなかった。
同氏は10日、報道機関向けの声明で、暴力を煽ったり暴力をふるうと脅したりする投稿など、禁止されたコンテンツを削除すべくモデレーションの改善に取り組んでいると述べた。「Parlerは人々を結び付け、共通点や安心感、癒しを見つけようと努めている。われわれが自社プラットフォームで暴力を容認したり受け入れたりすることはなく、今後も決してない」(同氏)
Appleは9日、Parlerがユーザーによるコンテンツを適切に規制していないため、「App Store」から削除したことを明らかにした。App Storeは「iPhone」などにアプリを配布する唯一の手段であるため、この削除措置はオンラインサービスにとって深刻な打撃だ。ただし、それらのサービスはウェブサイトからアクセスできる場合も多い。
Appleに先立ち、Googleは8日、同様の理由でParlerの「Android」版アプリを「Google Play」ストアから削除することを決定していた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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