クリエイターや医療用途など、プロユース向けモニター製品を手がけるEIZOが、11月に発売されたアップルの「Apple M1」搭載Macについて、ディスプレイ接続時の制約事項を公表している。
同社によると、M1搭載Macでは、外付けモニターは1台しか接続できず、2つのThunderbolt 3端子それぞれにモニターを接続しても片方は表示されないとする。
なお、アップルが公開する仕様にも、MacBook AirやMacBook Pro 13インチなどのM1搭載Macでは、1台の外付けモニターにのみ出力可能との表記がある一方、ディスプレイを持たないMac Miniの場合、2台のモニターに接続可能とされている。
M1搭載Macでは、出力される映像信号のカラーフォーマットがYUVリミテッドレンジとなり、階調飛び(トーンジャンプ)が発生する場合があるという。Intelプロセッサ搭載Macでは、HDMI接続のみで発生する症状だったものの、M1搭載Macでは、USB-C接続やDisplayPort接続でも同様の症状が発生するとしている。
同社のハイエンドモニター製品「ColorEdge」の一部モデルには、YUVフォーマット非対応の信号フォーマットに設定を変えることで問題を回避できるという。USB-CあるいはDisplayPort接続の場合は、YUV表記のない設定値を選択。HDMI接続の場合は、同様の設定値を選ぶか、「Video」モードから「PC」モードに変更するよう案内している。
さらに、macOSが自動生成するカラープロファイルが、モニターの色域やガンマ値と一致しない場合があるとする。こちらも、カラーフォーマットと同様、一部のColorEdgeでは信号フォーマット設定を変更することで、問題を回避できる可能性もあるという。
そのほか、macOSでモニターの向きを縦90度や270度に設定すると、低解像度のぼやけた表示になるほか、解像度の変更をクリックしても、モニターの推奨解像度がリストに現れないという。同社では、キーボードの「Option」キーを押しながら「変更」をクリックすることで、解像度の選択肢が増え、推奨解像度を選べるようになると説明する。
なお、上記の制約は、EIZO製モニターを含むすべてのPCモニターで発生する可能性があると指摘する。ただし、接続モニター数以外の制約事項については、macOS Big Surのアップデートで解決する可能性もあるため、同社ではmacOSを最新の状態に保つことを推奨している。
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