フライヤーは12月4日、書籍の要約を読み放題で提供する図書館サービスの開始を発表した。国内第1号の図書館は広島県の三原市立中央図書館で、12月2日より年間を通じて展開する。
フライヤーは、書籍要約サービス「flier(フライヤー)」を運営するITベンチャー。flierは「書評(レビュー)」ではなく「要約」である点が特長で、書き手の主観が入る書評とは異なり、著者の主張や論理をまとめている。書評ではないため、出版社と著者から要約の許可を得る必要があり、要約した原稿にも目を通してもらうことで、高品質なサービスを提供している。
今回読み放題の対象となるのは、flierに掲載されているビジネス書約2200冊で、要約数は話題の書籍を中心に、毎日1冊ずつ増える予定だ。来館者は、手持ちのスマートフォンおよびタブレット端末を館内のWi-Fiに接続し、flierのサイトに行くだけで、サービスを無料で利用が可能。気になる書籍にアクセスすると、10分程度で読める4000字の要約文が表示される。
フライヤーは、本に触れることなく、書籍を物色できき、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、時流に合った新しい本選びのツールとして定着を図りたい考えだ。
来館者にとっては、今まで馴染みのなかった分野の書籍を手に取るきっかけとなり、図書館にとっては、来館者が読みたい書籍が貸し出し中の場合、flierに掲載されている書籍であれば、一時的な代替案として要約を提供することが可能になるなど、利便性、運用面でのメリットがあるとしている。
今後は、2021年4月から営業を本格化し、全国47都道府県への展開を目指す。図書館側のサービス導入費を抑えることで、より多くの来館者にflierのサービス活用を促す。
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