Amazonのスマートスピーカー「Echo」、防犯カメラの「Ring Spotlight Cam」や「Ring Floodlight Cam」を持っている人は、アプリの設定を確認した方がいいだろう。これらのデバイスでは、「Alexa」アプリ内の「Amazon Sidewalk」の項目が自動的にオンに切り替わることが判明した。
Sidewalkは通信機能の一部をユーザー同士でシェアすることでWi-Fiなどに比べて広い接続範囲を実現する通信システム。通信に利用されるのはBluetooth Low Energy(BLE)や900MHzの無線周波数帯だ。「Sidewalk Bridge」と呼ばれるデバイスが中継器の役割を果たす仕組みで、まずは防犯カメラのRing Floodlight CamとRing Spotlight CamがSidewalk Bridgeとして機能するという。
これにより、スマートホームデバイスの通信範囲が拡大し、ルーターなどの装置から離れた場所でもデバイスが使えるようになる可能性がある。しかし、それがプライバシーやセキュリティに与える影響については、まだほとんどテストされていない。
Sidewalkの提供はまだ始まっていないが、一部のプライバシー専門家は、Sidewalkがデフォルトでオンになることに懸念を表明している。ネットではこの設定が自動的に「オン」に切り替わったという報告がユーザーから寄せられており、筆者も、初期設定時にあえて有効にしなかったにもかかわらず、Alexaアプリの中でSidewalkの項目が「オン」に設定されているのを発見した。
Amazonは、Sidewalkの提供開始に関する電子メールを一部のユーザーに送付しており、その中で2020年内に提供を開始予定だとしている。
Amazonの広報担当者は、「対応デバイスを保有する既存のEchoユーザーに、各デバイスがSidewalkの一部になることと、機能が提供される前に設定を変更する方法を通知開始した」として、「顧客はデバイスのセットアップ時やAlexaアプリの設定からいつでも、Amazon Sidewalkの設定を変更できる」と説明した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」