Facebookは米国時間10月12日、ヘイトスピーチに関するポリシーを更新し、「ホロコーストを否定または歪曲するコンテンツ」を禁止した。ホロコーストとは、第二次世界大戦中にナチスドイツとその協力者が欧州のユダヤ人に対して行った大量虐殺だ。
「われわれの決断は、反ユダヤ主義が世界的に高まっているという文書で十分に裏付けられた事実と、特に若い人々が、憂慮すべきほどホロコーストについて無知であることに基づいている」と、コンテンツポリシー担当バイスプレジデントを務めるMonika Bickert氏は声明で述べた。「米国の18~39歳の成人を対象とした最近の調査によると、ホロコーストは作り話だと思うと回答したり、誇張されていると回答したり、よくわからないと回答した人の割合が、全体の4分の1近くにのぼったという」(Bickert氏)
Facebookは2020年末までに、ホロコーストやその否定論に関連付けられた単語を検索したユーザーを、同ソーシャルネットワーク外部の信頼できる情報に誘導することも始める予定だと、Bickert氏は述べた。米ホロコースト記念博物館によると、欧州のユダヤ人人口の3分2にあたる約600万人のユダヤ人が、1941年から1945年の間に殺害されたという。
Facebookの共同創業者であるMark Zuckerberg氏は2018年、ホロコースト否定論を同社サイトから削除する必要はないと述べて、大きな怒りを買った。同氏はその理由として、「彼らが意図的に誤った情報を発信している」とは考えていないからだと述べていた。同氏は12日のFacebook投稿で、自身の見解の変化について説明した。
「表現の自由を支持することと、ホロコーストの恐怖を過小評価したり否定したりすることによって引き起こされる害との間の葛藤に悩んでいた」と同氏は記し、「反ユダヤ主義に基づく暴力の増加を示すデータを目にしたことで、私自身の考え方が進化し、ヘイトスピーチに関するわれわれのより広義のポリシーも変化した」としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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