AppleとEpic Gamesは米国時間9月28日、オンライン審問で顔を合わせた。Appleが米国の反トラスト法に違反しているかどうかを審議する重要な法廷闘争が続く間、Appleの「App Store」における「フォートナイト」の配信が認められるべきかどうかを議論するためだ。カリフォルニア州のYvonne Gonzalez Rogers判事は前回、係争中は同アプリの配信を禁止するというAppleの意向を支持していた。今回はこれについて新たな判断を下すことはなく、両社に追って書面で通達するとした。
Rogers判事は、「反トラスト法の未開拓分野」と表現したこの裁判の公判は2021年7月になる見込みだと述べた。また、訴えにできるだけ即した最終判断に達するために陪審裁判を推奨するとしつつ、これを要求するかどうかはAppleまたはEpic次第だとした。
この訴訟は、Epicが8月13日、大人気バトルロワイアルゲームである「フォートナイト」の「iOS」版アプリで、あるコードを有効にしたことに端を発している。このゲームは最大100人のプレーヤーが生き残りをかけて銃撃戦を繰り広げるというもので、漫画のようだが複雑でもあり、2億5000万人を超えるプレーヤーを擁している。このコードによって、同アプリでは30%の手数料が課されるAppleの決済システムを迂回し、キャラクターの新しい外観などのアイテムをEpicから直接購入できるようになった。
これを受けてAppleは同アプリをApp Storeから削除し、社外ゲーム開発者による独自のアプリ開発を支援するためにEpicが提供している「Unreal Engine」のコードを禁止すると表明した。Epicはこれを受けてAppleを提訴し、同社がEpicの事業全体を攻撃していると主張した(EpicはGoogleも提訴した。Googleも、Appleのものとは異なるがほぼ同じ決済システムを設けている)。
28日の審問で、Rogers判事はEpicの主張に感心する様子を見せなかった。判事は、ゲーム業界でプラットフォーム側が30%の手数料を課すことは一般的な慣行だと語った。また、Appleと明確な契約関係にあるにもかかわらず同社のポリシーを回避するというEpicの決断に疑問を呈した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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