個人向けプランのサービスのみに関心があり、さらに2TBのストレージを追加してもいいという場合、合計金額は24.94ドルになるので、プレミアプランに申し込むよりも月々約5ドル、または年間約60ドルを節約できる。Appleはこの方法を認めているようで、プレミアプランに引き上げられることはなさそうだ。しかし、結局のところ、個人プランで250GB、ファミリープランで1TB、プレミアプランで2TBのストレージを提供した方が合理的だろう。
Appleの利用可能なサービス(Apple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple News+、iCloud)のすべて、またはほとんどをすでに利用しているのであれば、迷うことなく、Apple Oneに切り替えるべきだろう。Appleは、Apple Oneの個人向けプランでは、それぞれのサービスを別々に利用する場合に比べて月々6ドル以上節約でき、ファミリープランでは月々8ドル以上、プレミアプランでは月々25ドル以上を節約できる、としている(日本では個人向けプランで1210円、ファミリープランで1230円節約できるという)。
だが、Appleのエコシステムをまだそれほど利用していないユーザーに対して、月額30ドル近くの支払いを求めるのは、やや無茶なお願いかもしれない。コロナ禍の現在の経済情勢を考えると、なおさらだ。しかし、Apple Oneを利用することで、新しいiPhone、「iPad」、Macが割引になる可能性があるのなら、あるいは、新しいAppleデバイスを購入すると、Apple Oneが割引になるのなら、ユーザーにもっとアピールできるかもしれない。
iCloudはApple Oneの中で最も地味なサービスかもしれないが、おそらく利用者は最も多いはずだ。Appleはサブスクライバー数をめったに公表しないが、ソフトウェアおよびサービスの責任者であるEddy Cue氏は2016年、Appleを中心に取り上げたブログを執筆しているJohn Gruber氏とのポッドキャストで、iCloudのユーザー数が7億8200万人に上ることを明かした。Apple Musicのサブスクライバー数は6000万人、Apple TV+のサブスクライバー数は1000万人と報じられているが、iCloudのユーザー数はそれらよりもはるかに多い。
それを考えると、iCloudと、ほかの好きなサービス1つ(例えば、Apple News+)を組み合わせた手頃な「アラカルト」のオプションが低料金で提供されれば、多くのユーザーの関心を引き付けられるのではないだろうか。この形態だと、ユーザーをAppleのサービスエコシステムにそれほど深くは引き込めないかもしれないが、節約しつつiCloudストレージ以外のサービスも利用してみたいと考えている人にとっては、より魅力的な選択肢になるはずだ。
Apple OneがAppleユーザーにどのように受け止められるのか、そして、個々のサブスクリプションから乗り換えさせるだけの魅力を備えているのかどうかは、今後明らかになるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力