Appleは秋にリリースとみられる「iOS 14」で、ユーザーの許可なくアプリがIDFA(広告識別子)を収集できないようにする計画だったが、これを延期することを米国時間9月3日に明らかにした。IDFAはiOS端末の個体を識別するもので、企業による広告のターゲティングやその効果の測定に利用されている。
Appleは米CNETに対し、「これが有効になると、システムプロンプトが表示され、ユーザーはアプリごとにトラッキングを許可するか拒否するかを選択できるようになる」と述べ、「開発者が必要な変更を加えるための時間を設けたいので、このトラッキング許可を採用するという要件を2021年初頭に適用する」とした。
6月のWWDCで初めて発表されたこの新しい要件は、現行のオプトアウト方式のモデルに代わって導入される予定だった。現行モデルでは、ユーザーがオプトアウトしない限り開発者はIDFAをトラッキングできる。オプトイン方式への変更は、ユーザープライバシーの観点から、正しい方向への一歩だと説明されていた。
Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるCraig Federighi氏は発表の際、「製品に対する当社の取り組みはすべて、一連のプライバシー原則に基づいている」と述べていた。
この変更は、一部の大手パブリッシャーには好意的に受け止められなかった。その多くが、収益を上げるために広告トラッキングに大きく依存している。これを批判した企業の筆頭が、Facebookだ。同社はこのプライバシーアップデートによって、収益を得る手段としての広告トラッキングの有効性は下がる可能性があると指摘した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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