新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、Mozillaが250人の人員を削減する。最高経営責任者(CEO)のMitchell Baker氏が米国時間8月11日に明らかにした。従業員の25%に相当するこの人員削減により、Mozillaはウェブ機能の拡大や開発者向けツールの改良といった分野の経費を圧縮することになる。
「新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢は、われわれの業績に深刻な影響を与えている。その結果、感染拡大前に立てたわれわれの計画はもはや実行可能ではなくなった」と、Baker氏は声明の中で述べている。「より良いインターネットの構築における長期的な成功に向けてMozillaの体制を整えるための他の手段があればよいのにという、悲痛な思いだ」(Baker氏)
Baker氏はまた、Mozillaはその他の面でも変化を取り入れていく考えであり、より実験的な姿勢で、新しい技術アイデアを試すために迅速に動くつもりだと記している。ブラウザーメーカーとして20年以上前に創業して以来、中核的領域として取り組んできたウェブのみにとどまらず、インターネット技術の進歩を目指す。また同社は、ユーザーが実際に料金を支払うインターネット技術の採用に取り組んでいる。それは、広告収入型の無料オンラインサービスの欠点を考慮した動きの一環である。
「Firefox」は、Mozillaにとって最も重要な製品であり収益源だ。同ブラウザー内で実行される検索によって、Googleなどのビジネスパートナーからの広告収入が得られるためだ。しかし、Firefoxの利用者は着実に減少しており、2017年に約3億人だった月間ユーザー数は現在、2億1000万人となっている。Mozillaは1月の人員削減ですでに約70人を解雇しており、従業員数は約1000人にまで減少していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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