Amazonの最高経営責任者(CEO)を務めるJeff Bezos氏にとって、米国時間7月29日に開催された米連邦議会下院の反トラスト法、商法、および行政法に関する小委員会での証言は大きな出来事のはずだったが、同氏の姿は大きなテレビ画面の一角に映し出された小さな映像にすぎなかった。そして、同氏が冒頭の挨拶を始めると、その姿はテレビ画面全体に拡大されたが、「Cisco Webex」ビデオ会議サービスによって映し出されたのは空白の画面だった。そこで、同氏の映像は10個以上並んだ小さなボックスの1つに戻され、同氏はそのままの状態で発言を続けることになった。
Bezos氏の証言は、米大手ハイテク企業4社と反トラスト法についての懸念にフォーカスした公聴会の一部として行われたもので、Bezos氏に続いて他のハイテク企業のCEOらもそれぞれビデオ会議システムをつかってリモートで証言した。また新型コロナウイルスの感染拡大に関する懸念から、議員のなかにもリモート参加した者がおり、また小委員会の会場に姿を見せた議員らには、発言時をのぞいてマスクの着用が義務付けられていた。
技術的な問題に見舞われたのはBezos氏だけではなかった。FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏が発言した際、同氏の映像は明瞭だったものの途切れがちだった。同氏が議員らに対して、広告市場と動画市場におけるFacebookの立場について語っていたとき、フレームレートが低く、同氏の映像はスローモーション映画のようだった。同氏が質問に答える間も、その問題が続いた。
一方、AppleのCEOであるTim Cook氏とGoogleのCEOであるSundar Pichai氏の証言時には、問題は生じなかった。
29日のビデオ会議では、技術的な問題以外にも失敗があった。他のCEOが質問に答えている間、Bezos氏は自身の映像がまだ画面に映し出されているにもかかわらず、食べ物を口にしてしまった。Bezos氏の映像が全画面表示にならなかったとき、その技術的な問題に対処するために、公聴会は一時休止された。再開後にBezos氏は発言を続けたが、冒頭に挨拶してから、議員らの質問を直接受けるまでに、2時間近く待たされることになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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