キヤノンマーケティングジャパングループのスーパーストリームは7月15日、会計業務に特化した人工知能(AI)を搭載した「SuperStream-NX AI-OCR(請求書)」の提供を、8月1日から開始すると発表した。
スーパーストリームは、会計・人事給与分野に特化した経営基盤ソリューション「SuperStream NX」を提供。このサービスは「SuperStream-NX 統合会計」のオプション製品となるもの。OCRに会計業務に特化したAI技術を組み合わせ、請求書の入力処理から会計システムへの連携までの一連の業務プロセスを自動化する。請求書情報の読み取りから仕訳データ、支払伝票作成までデジタル化、自動化することにより、煩雑な請求書の入力業務の負担軽減と生産性向上を実現するという。
PDF化した請求書をAIが解析し、読み取った内容を基に勘定科目を推論。自動で仕訳データ(AI経費タイプ)を作成し、その信頼度と合わせて会計システムへ登録を行うのが大きな特徴。どういう勘定科目で登録するかは企業ごとに異なるところもあるが、数多くのSuperStreamユーザーが受領し読み取った請求書(PDF)をディープラーニングで学習し、人工知能の精度を高めることで、フォーマットを問わずさまざまな請求書の画像解析(請求書情報読取)に対応。AIの活用により、読み取った請求書情報を基に勘定科目を推論することが可能としている。個社ごとに個別ルールを設定できるため、仕訳の精度をさらに高められるという。
そしてSuperStream-NX(会計システム)への自動連携により、自動仕訳で作成した仕訳データは、支払伝票作成画面で請求書(PDF)を見ながら確認ができる。承認処理の後、支払処理に連携するため、支払業務の負荷も大幅に軽減できるという。
また、読み取った請求書の電子ファイルはエビデンスとして仕訳に添付され、SuperStream-NXに自動連携。SuperStream-NX証憑管理e文書対応オプションと組み合わせると、電子帳簿保存法やスキャナ保存制度にも対応し、ペーパレス化に貢献するという。
スーパーストリームでは、新型コロナウイルス感染拡大防止の一環として、テレワークを前提とした働き方が求められているものの、経理・人事担当者についてはこれまでの商慣習や紙書類の対応が必要な業務などにより実施できていない企業も多くあることを指摘。また、同社とダイヤモンド社が4月に実施した調査のなかで、今後生産性を上げるために必要な施策として「紙ベースの書類や手続きをすべて電子化する」(64%)、「単純作業はEPAなどの導入によって自動化する」(56%)という回答が多かったことも挙げ、自宅で日々の業務を滞りなく行えるクラウドサービスの導入や、支払・経費精算業務における証憑の電子化によるペーパーレス化の推進、RPAやAI OCRなどによる定型業務の自動化を実現するための仕組みなどが求められているとしている。
SuperStream-NX AI-OCR(請求書)の利用価格は、1セット年額120万円(税別)から。また1セットは年間の処理枚数を1万2000枚としている。
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