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bitFlyer HD、株主総会アプリを実演--ブロックチェーン使った「なりすまし防止機能」搭載

山川晶之 (編集部)2020年06月26日 16時40分
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 bitFlyer Blockchainは6月26日、「なりすまし防止機能」を搭載したバーチャル投票システム「bVote」を報道陣に公開した。実際に、親会社のbitFlyer Holdings臨時株主総会を開催し、世界初となるバーチャル投票とその結果を集計する様子を披露した。

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bitFlyer Blockchain代表取締役の加納裕三氏

 bVoteは、株式会社の株主総会を支援するシステム。他社との差別化ポイントとして、スマートフォンアプリを用意し、マイナンバーカードを使って本人確認できるIDシステム「bPassport」を採用した。投票は、同社のプライベートブロックチェーン「miyabi」を活用。改ざん耐性に優れるほか、投票結果をオープンにすることもでき、非常に高い透明性を確保できるという。

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マイナンバーを読み込み、「bPassport」と連携すれば設定は完了

 投票方法は、まずアプリでマイナンバーカード情報とbPassportを連携。事前に登録したメールアドレスに送信され、添付されているQRコードをアプリで読み込むと、議案が表示される。「賛成」「反対」を選択すれば完了だ。過去の議案は一覧から確認できる。また、株主総会の様子はZoomなどビデオ会議を使うことで、会場費用もかからず完全ペーパーレスで実現できる。

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議案の投票方法

 bitFlyer Blockchain代表取締役の加納裕三氏(元bitFlyer代表取締役)は、これまでの株主総会の問題点として「一般的な選挙では、選挙管理委員会がいる。しかし、株主総会は会社が主体。株主と会社が対立したときに、不正が起こりうる」と説明。拍手の数で採決を決めたり、短時間で締める「シャンシャン総会」など、投票結果が厳密に公開されることは少なく、こうした透明性の低さをブロックチェーン投票システムで改善できるとしている。

 今回は、bitFlyer Holdingsの株主総会向けにアプリを開発したが、質問機能などを追加し、次の株主総会シーズンに向け一般公開も検討しているという。さらに、将来的には上場企業向けのソリューションも計画する。miyabiのトランザクションスピードは、毎秒4000件ほど。数万人規模の株主でも数秒で集計が可能という。

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投票がノードに書き込まれている様子を披露。ハッシュのみでは賛成か反対かを読み取ることはできない

 株主総会では、Zoomを使って株主とコミュニケーションを取りながら議案を採択。参加した株主からは、「移動の時間が節約できる」「他の株主の顔が見えるのはなかなか新鮮。普段は、総会の様子を見るだけ」といった声が上がった。一方で、「高齢世代にアプリを使ってもらうことに課題性を感じた」という意見も出つつ、「簡単に使えるようUI/UXが設計されており、視認性も担保されている。信頼を得て広まればいいなと感じる」と述べた。

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今回の株主総会にZoomで参加した株主

投票システムは「bPassport」を活用できる事例の一つ

 しかし、なぜbitFlyerが株主総会システムを手掛けるのか。それは、bitFlyer Blockchainが独自開発したマイナンバーカード認証を活用したブロックチェーンIDサービスbPassportの存在が大きい。bPassportを使えば、企業がユーザーのIDデータを利用しようとする際に、ユーザー本人がどの情報を企業へ提示するかコントロールできるようにするIDシステム。同社では、「個人主権型ID」と呼んでいる。

 企業側で管理する従来のIDと異なり、個人情報自体はブロックチェーンに書き込んでおらず、本人であることを証明するための証明書のみをブロックチェーンに書き込んでいるため、個人情報の漏えいが発生しないほか、企業が自分のどの情報を使ったのか履歴を確認できる。こうした堅牢性を生かし、マイナンバーと連携させることで、個人を明確に特定するIDとして運用することができる。今回の株主総会システムはあくまでもbPassportを活用できる事例の一つであり、今後はハンコ代わりの電子署名やデジタル名刺などへの活用も想定しているという。

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