6つの人権団体が先週、「#StopHateforProfit」(利益のためのヘイトを止めよう)という活動の一環として、7月にFacebookに広告を掲載しないよう企業に呼びかけたことを受け、アウトドア製品小売大手2社がこのFacebookの広告ボイコット運動に加わった。#StopHateforProfitはFacebookに対してヘイトスピーチや偽情報関連の対策強化を求める活動だ。
アウトドア衣類ブランドのThe North Faceは米国時間6月19日、#StopHateforProfitキャンペーンに参加するとTwitterで発表した。
We’re in. We’re Out @Facebook #StopHateForProfit
— The North Face (@thenorthface) June 19, 2020
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Recreational Equipment Inc.(REI)も同様に参加を表明している。
これらの有名ブランドが参加することで、17日に始まった広告ボイコットの動きはさらに勢いを増している。The Wall Street Journalは18日、デジタル広告代理店の360iが電子メールで、顧客の企業に対し、7月にFacebookへの広告停止を推奨したと報じていた。
名誉毀損防止同盟(ADL)、全米黒人地位向上協会(NAACP)、Sleeping Giants、Colors of Change、Free Press、Common Senseは先週、Facebook上の広告掲載をボイコットするよう呼びかけるとともに、同社に対し、人種差別やヘイトの対象となっている人を支援し、同サイトの非公開グループの安全性を強化するよう求めた。同社の年間広告収入は700億ドル(約7兆5000億円)にのぼるという。
ソーシャルメディアを利用している米国人を対象としたADLの調査によると、Facebookユーザーの55%以上が、ヘイトやハラスメントを経験していると報告している。
これらの団体は、George Floydさん、Breonna Taylorさん、Tony McDadeさん、Ahmaud Arberyさん、Rayshard Brooksさんらの死を受け、人種平等のために戦っている抗議者らに対する暴力をあおる恐れのあるコンテンツをFacebookが許可していると述べている。Facebookは、抗議活動に関連するDonald Trump米大統領の投稿を削除しなかったことで批判されている。この投稿をめぐっては、権利擁護団体だけでなく自社の従業員らからも、暴力を誘発する恐れがあるとの声が上がっている。Trump大統領は「略奪が始まる時、発砲が始まる」などとツイートしていた。TwitterはTrump大統領のツイートに対し、「暴力の賛美」を禁止する同社の規則に違反しているとの警告を表示した。警告部分には、クリックすればツイートを閲覧できる「表示」ボタンも含まれる。FacebookはTrump大統領の投稿について、同社の規則に違反していないと判断し、対策を講じなかった。
StopHatefor Profitキャンペーンのウェブサイトには、「Facebookに力強くメッセージを発信しよう:Facebookの利益は、ヘイト、偏見、人種差別、反ユダヤ主義、暴力を助長することで得られるものであってはならない」と記されている。同団体が掲げるFacebookへの要望リストには、ヘイトスピーチに対する個別のモデレーションルートを作ること、ヘイトやハラスメントの対象となったユーザーが、ヘイトスピーチや虚偽情報とラベル付けされたコンテンツから全ての広告を自動的に削除することなどが挙げられている。
Facebookのグローバルアフェアーズおよびコミュニケーション担当バイスプレジデントのNick Clegg氏は17日、報道陣に対し、同社はFacebookのプラットフォームでヘイトスピーチを認めていないと話した。Facebookは前四半期、ヘイトスピーチに関する規則に違反した投稿を約1000万件削除したと同氏は述べた。ほとんどはユーザーが報告する前に削除されているという。Facebookは人の審査担当者とコンテンツのモデレーションを行うテクノロジーを合わせて利用しているが、機械が文化的な言葉のコンテキストを理解する必要があるため、ヘイトスピーチの検出は難しい場合がある。
Clegg氏は、「もちろん、われわれはそれ以上に向上させたい」とし、「われわれはもっと素早く動く必要があるが、大きく前進している」と述べた。
Facebookは16日、政治広告を非表示にできる機能を今後数週間かけて米国で提供することを発表している。さらに、400万人の有権者登録を支援するため、投票に関する情報を提供する新しいオンラインハブを立ち上げるとした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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