身体の不自由な人や狭い居住空間で暮らしている人にとって、「Roombot」は生活を一変させるものになるかもしれない。相互に連結するこの小型球体ロボットを開発しているのは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)だ。Roombotの開発はまだ概念実証段階にあるが、先頃公開された動画を見ると、このテクノロジーには無限の可能性があることが分かる。
動画には、Roombotが椅子に姿を変える様子が記録されている。時折、人間が手を貸して、所定の位置に動かしたり、バッテリーを交換したりしているが、Roombotは飲み物の瓶を開けたり、床からペンを拾い上げたりして、ものをつかむ能力も披露している。
これらのロボットは、既存の家具と結合して、機能を強化することもできる。例えば、キャスターとなってテーブルや椅子を動かしやすくしたり、床からものを拾い上げることのできる可動アームをテーブルに追加したりするといったことが可能だ。
狭い空間で暮らしている人は、このようなモジュール式ロボット家具を使うことで、スペースを大幅に節約できる可能性がある。身体の不自由な人は、独力で動くことができ、手が届きにくい場所にあるものをつかんでくれる家具があれば、大いに役立つだろう。さらに、理論的には、その家具が不要になったら、Roombotは勝手に元の形に戻る。
この分野には、Roombot以外のロボットもすでに存在する。米マサチューセッツ工科大学(MIT)は、「M-Blocks 2.0」と呼ばれる独自のモジュール式ロボットの開発に取り組んでいる。これらのロボットブロックは、磁石を使用して相互に接続し、バーコードのようなシステムを使って互いを識別する。
MITとEPFLが開発しているこれらのモジュール式ロボットは非常に大きな可能性を示しているが、私たちの家にモジュール式ロボットがやってくるのは、おそらく何十年、ないし何年も先のことになるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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