アイリッジとメディカルネットは5月15日、歯科向けオンライン診療サービスの提供に向けて業務提携を締結したと発表した。また、業界初の口腔内カメラを活用したオンライン診療サービスおよび、オンライン相談サービスの共同開発を進めるという。
なお、日本矯正歯科学会指導医・臨床指導医(旧称専門医)・認定医である常盤矯正歯科医院院長の常盤肇医師の協力・監修のもと、サービスを企画・開発している。
口腔内カメラを活用したオンライン診療サービスは、事前に歯科医院から患者に提供される歯科用口腔内カメラとスマートフォンを活用し、ビデオチャットで患者の口腔内状況をリアルタイムに確認しながら診察するサービス。
医師とのオンライン診療中に、患者自ら口腔内カメラを操作し患部の状態を動画で送信することで、問診だけの診察に比べ適切な診断が期待できるという。
また、患者は矯正器具の装着状況の確認や違和感がある場合に、スオンライン診療が受けられ、定期検診以外の通院機会を減らすことが可能となる。
同サービスでは、各種指導管理(TBIなど)、抜歯後の経過観察、補綴装着後の経過観察、小児対応、食事風景確認(入れ歯患者など)、各種運動療法の確認(ストレッチ、マッサージ)、矯正経過観察なども想定しており、口腔内カメラで撮影されたデータは、医師のタブレット端末に保存され、診察内容として記録されるという。
オンライン相談(遠隔健康医療相談)サービスは、事前に質問事項やスマートフォンのカメラで撮影した写真・動画を送信することで、非リアルタイムで医師に相談できるサービス。同サービスでは、個別の具体的な回答・指示を行う診療とは異なり、相談として診療の必要性や患者の健康状態について、医師が一般的な回答・アドバイスを行う。
患者の状況を事前に画像で確認し、相談を受け付けることで、来院時の効率的なコミュニケーションが期待でき、来院頻度を減らすことで、感染症の拡大防止にも効果がある取り組みと考えているという。
両社は、2018年より協働して両サービスの検討を進めており、2019年より実証実験を開始。2020年4月には、歯科においても初回の診療からオンラインでの保険診療が認められたことから、今後の需要の高まりを想定。現在は、β版の提供に向けた準備を進めている。
なお、β版は2020年夏以降を目処に、矯正歯科向けからの提供開始を予定しており、β版の提供後には、歯科医院・患者双方からのフィードバックを受けて、サービス・機能の拡充を行い、早期の製品版の提供と普及を目指す。
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