米上院とドイツ外務省も、ビデオ会議アプリ「Zoom」を使用しないようスタッフに要請したようだ。
Financial Times(FT)によると、Zoomのセキュリティに関する懸念が高まっていることから、米上院の守衛官が議員らにこのサービスを使用しないよう警告した。
米CNNのBrian Fung記者によると、Zoomの使用を禁止したわけではないようだ。利用を避け、「Skype for Business」などを使うよう議員らに促したという。
The Senate sergeant at arms has warned lawmakers' offices to avoid using Zoom over security concerns.
— Brian Fung (@b_fung) April 9, 2020
The advisory, dated April 2 and reviewed by CNN, cited two flaws in Zoom and urged Senate staff to use "preferred and supported” software such as Skype for Business.
一方、ドイツではZoomの使用を直ちに禁止する措置が取られたようだ。
ドイツの経済新聞Handelsblattによると、ドイツの外務省は先週、回覧文書でZoomの使用を停止するよう職員に求めた。米上院と同様に、セキュリティとデータプライバシーに関して懸念されているためだ。
これまでに、台湾の政府機関、オーストラリア政府、SpaceX、Google、ニューヨーク州の教育当局もZoomの使用を禁止または制限している。
Zoomをめぐる複数のセキュリティ脆弱性やプライバシー問題がこの数週間で明らかになったためだ。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、Zoomの利用者は急増している。2019年12月には1000万人だったが、2020年3月には2億人以上に膨れ上がった。このように注目が高まるまで、Zoomはアプリの機能改善に注力し、セキュリティを重視していなかったとされている。
Zoomの最高経営責任者(CEO)Eric Yuan氏は4月に入り、批判の高まりを受け、新機能の開発を停止して、セキュリティの向上に注力する計画を示した。
報告された問題に対応しようと迅速に取り組んでいるが、Zoomが評判を回復するまでにはしばらく時間がかかりそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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