Instagramの複数の匿名アカウントが、ビデオ会議アプリ「Zoom」の会議を乗っ取れる情報を共有するようユーザーを煽っている。中には、フォロワーが数千単位に上るアカウントもある。
「嫌いな教師がいるなら教えて。こちらでZoomへの襲撃を開始するから」。あるInstagramアカウントのプロフィールにはこう書かれている。
「Zoomraiding」(Zoom襲撃)または「Zoom-bombing」(Zoom爆撃)と呼ばれる行為は、Zoomでのビデオ通話に乱入し、ヘイトスピーチや罵倒、ポルノ画像など、不適切で思いもよらないコンテンツを共有するオンラインハラスメントだ。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために家にいる人が増え、ビデオ通話の人気が高まっていることを背景に、ビデオ通話でのハラスメントが深刻化している。またこの問題は、Facebook傘下のInstagramや、Twitterなどのソーシャルメディアプラットフォームにとっても頭痛の種となっている。それらのプラットフォームは、Zoomでのこうしたハラスメント行為に協力を呼びかける目的で利用されているのだ。
The New York Times(NYT)がZoom爆撃用に作成されたInstagramアカウント153件を発見したことを受け、Instagramは米国時間4月3日、Zoom爆撃に利用されているアカウントとハッシュタグをまだ削除している段階だと述べた。これらのアカウントは、パスワードで保護されているビデオ会議を襲撃できるよう、Zoomの会議コードの共有をユーザーに呼びかけている。NYTの記事が公開された後に、米CNETがInstagramで「Zoomraid」を検索したところ、依然として50件を超える検索結果が表示された。Instagramは、これまでに削除したZoom襲撃用アカウントの件数を明らかにしていない。
Twitter、Reddit、4Chanなど他のサイトも、Zoom襲撃の呼びかけに利用されている。NYTはZoom襲撃に関する数十件のTwitterアカウントを発見した。米CNETがTwitterで検索したところ、Zoom会議のコードを求めるツイートはまだ表示されていた。ユーザーらはハッシュタグも使ってこの言葉を拡散していた。
Twitterの広報担当者は6日、Zoom襲撃を呼びかける複数のアカウントを、スパムを禁止する同社規則への違反で停止したと述べたが、その件数は明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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