トヨタ自動車と日本電信電話(NTT)は3月24日、両社の取締役会において、業務資本提携に関する合意書を締結することを決議し、同日締結したと発表した。
2000億円の相互出資を伴うもので、トヨタ自動車は、NTTが実施する第三者割当による自己株式の処分により、NTTの普通株式8077万5400株(発行済株式総数に対する所有割合約2.07%、総額約2000億円)を取得。NTTは、トヨタ自動車が実施する第三者割当による自己株式の処分により、トヨタ自動車の普通株式2973万900株(発行済株式総数に対する所有割合約0.90%、総額約2000億円)を取得する。株式取得日(払込期日)は4月9日。
両社間で価値観を共有し社会の発展をめざすコアなパートナーとして、スマートシティの実現をめざし、スマートシティビジネスの事業化が可能な長期的かつ継続的な協業関係を構築することを目的としている。
両社は、2017年3月27日に「コネクテッドカー」の技術開発で協業すると発表し取り組んできたが、両社の更なる協力関係構築により、持続的成長を可能とする新しい価値創造に取り組んでいく必要があると説明する。
トヨタは、2020年1月に開催されたCES 2020において、人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を発表した。2020年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本 東富士工場(静岡県裾野市)の跡地を利用した、あらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」計画で、「Woven City(ウーブン・シティ)」と名付け、2021年初頭より着工する予定だ。
一方の、NTTグループも、都市・まちのさまざまな課題解決のため、福岡、札幌、横浜や千葉などの自治体や企業等と協業を進めている。
双方がこうした取り組みを進める中、スマートシティ化による課題解決や価値向上の効果を最大化し、地域力向上、及び国家力向上につなげるには、各社が個々のプロジェクトに取り組むだけでなく、両社が一体となり、スマートシティ実現のコア基盤となる「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築・運営し、国内外のさまざまなまちに連鎖的に展開することが必要と考え、業務資本提携に至ったという。
両社は、「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築し、先行ケースとして、まずは静岡県裾野市東富士エリア(Woven City)と東京都港区品川エリア(品川駅前のNTT街区の一部)にて実装し、その後連鎖的に他都市へ展開を図っていく考え。
今後、スマートシティの競争力向上による更なる成長とともに、持続可能な社会の発展を目指す。
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