Microsoftは、「Windows 10」の新しいスタートメニューデザインのプレビューを公開した。同社製品の新しいアイコン群が輝きを放っており、ユーザーが見慣れた無地のライブタイルはない。
Microsoftの「Windows Insider」を担当するチームとデザイナーが公開した新しいコンセプトから、今後リリースされるバージョンのWindows 10に関する同社の計画がうかがえる。新しいスタートメニューは、ライブタイルがなくなり、「Fluent Design System」を採用した新しいアプリのロゴがいっそう目立っている。Windows 10版、iOS版、Android版のアプリで一貫性をもたせようという意図がある。
Windows InsiderチームのBrandon LeBlanc氏は、Microsoftの新しいコンセプトは「ライブタイルの廃止を意味しているわけではない」と主張している。
だが、デモを見ると、Microsoftは、2015年からWindows 10に採用されているライブタイルの当初のコンセプトにまもなく見切りをつけるのかもしれない。
デスクトップインターフェースも、アプリアイコンを並べてライブタイルを省いた2画面デバイス向け「Windows 10X」のスタートメニューを踏まえたものになる。
Microsoftは現在、ユーザーがライブタイルをオフにできるようにして新しいアイコンインターフェースを表示させる計画を立てている。Microsoftが「いささか雑然とした色」だったと言う以前のデザインと比べて、視覚的に統一されたスタートメニューデザインを示す狙いがある。Microsoftは、ライブタイルを好むWindows 10ユーザーに不満を感じさせることなく変更を加えたいとも考えている。
新しいスタートメニューは、Fluent Design Systemと調和しない明るい無地と比べて、もっと「アクリル系塗料のような滑らかなテーマ」を導入する。
システム全体でライトモードとダークモードの切り替えに対応し、どちらのモードでももっとすっきりとしたデザインをユーザーに提供するのがデザイン変更の狙いだ。
Microsoftは、少なくとも1年前からライブタイル廃止が念頭にあった。「Surface Neo」をはじめとする2画面Windowsデバイス向けのWindows 10Xを発表するよりもかなり以前だ。
変更前と変更後を示すMicrosoftのデモを見ると、Microsoftのデザイナーが無地の配色に見切りをつけたがっている理由は明らかだ。
「Edge」「Word」「Outlook」のようなアプリで使われているFluent Design採用のアイコンは、各タイルの主色によって目立たなくなっている。タイルがなければ、各アプリのアイコンが目立ち、ユーザーがもっと認識しやすくなる。
MicrosoftのクリエイティブディレクターであるChristina Koehn氏は3月に、Windows 10のタイルが平面的なアイコンからの移行と調和しない理由について、次のように説明した。
「平面的なモノクロのアイコンは、カラフルなタイルが背景にあるとすばらしく見えるが、エコシステムに入り込んでくるアイコンスタイルが増えるにつれて、こうしたアプローチは進化する必要がある」と述べ、さらに「タスクバーに表示されるアイコンとスタートメニューに表示されるアイコンのスタイルが異なると、目を走らせてアプリを探すのに認知的負荷が大きくなる」と語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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