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物流不動産を手掛けるシーアールイーがクラウドファンディングを開始--不動産投資に新たな選択肢

加納恵 (編集部)2020年03月09日 08時30分
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 物流不動産を手掛けるシーアールイーが不動産クラウドファンディングに本格的に乗り出す。2月に不動産投資クラウドファンディングサイト「CRE Funding」をオープン。2月下旬に開始した第1号案件は1週間を待たず、募集金額の調達を完了し、すでに2号案件が発表された。

 ここ数年、総合不動産会社や不動産テック企業からの参入が相次ぐ不動産投資クラウドファンディング事業に、物流不動産という新しい切り口で踏み込む理由は何か。また、自社ではなく、スタートアップFUELのサービスプラットフォームを活用した第1号案件として始める経緯はなんだったのかについて、シーアールイー 代表取締役社長の亀山忠秀氏とグループ会社でアセットマネジメント事業を担うストラテジック・パートナーズ 代表取締役の水野康之氏に聞いた。

シーアールイー 代表取締役社長の亀山忠秀氏(左)とストラテジック・パートナーズ 代表取締役の水野康之氏(右)
シーアールイー 代表取締役社長の亀山忠秀氏(左)とストラテジック・パートナーズ 代表取締役の水野康之氏(右)

物流不動産を多くの投資家に知ってもらいたい

 シーアールイーは、物流施設に特化した賃貸、管理、開発、仲介を手掛ける会社。設立は2009年だが、今に至るまでに企業の吸収合併を繰り返しており、もっとも古い会社の設立は1964年。長く物流不動産に携わってきた業界の第一人者だ。

 「一貫して物流施設の開発、管理を手掛けており、社員全員がこの分野に対して、高い知識と経験を持つ。物流施設をトータルで管理、運営できることが強み」とシーアールイー 代表取締役社長の亀山忠秀氏は話す。

 物流不動産とは、物流業務を実施するための施設として貸し出す、倉庫や物流センターなどの建物。以前からある不動産施設の1つだが、ここ数年は通販人気の高まりとともに需要が急増している。シーアールイーの管理物件も98%という高い稼働率を記録。管理物件数は1580、管理面積数は約150万坪に及ぶが「まだ足りない」(亀山氏)とするほどニーズは強い。

 堅調に推移する物流不動産は、「倉庫は、オフィスなどに比べ家賃の変動幅が小さく、安定的な収益が得られやすい。稼働率も高く、投資用不動産のように空室期間の心配が少ない」(亀山氏)と需要増以外にも注目点は多い。ただし、基本的にBtoBビジネスのため、一般ユーザーの目に止まりづらく、認知度が低いことが課題だった。

 シーアールイーでは「物流不動産を多くの投資家に知ってもらいたい」(亀山氏)との思いから、上場REITや私募ファンドなどの不動産ファンドを提供。投資機会を用意しているが、対象は機関投資家などプロが中心で、個人のユーザーにはなかなかリーチできなかったという。そこでクラウドファンディングサービスの立ち上げを決めた。

 「はじめは自社内で不動産投資のクラウドファンディングサービスを作れないかと検討したが、時間もコストもかかる。だったらシステム周りを引き受けてくれるFUELと組むことが効率的な判断だと思った」と、ストラテジック・パートナーズ 代表取締役の水野康之氏は当時を振り返る。

 FUELが提供する「FUELオンラインファンド」は、クラウドファンディングの機能を大手不動産会社などに提供するサービス。2月にスタートし、シーアールイーが第1号案件になる。

 「プラットフォームを探す中で、金融にも不動産にも詳しく、システム周りも任せられる。私たちと同じ”言語”で話せることが、FUELに決めた理由」(水野氏)と決め手はFUELチームが持つ知見だったとのこと。亀山氏は「FUELのみなさんも私たちもお互いが第1号案件。はじめて同士でやりたかった」と思いも明かす。2月上旬にサイトがオープンし、下旬には第1号案件をリリース。3月頭には案件成立、2号案件をスタートするなどクラウドファンディングは順調に推移する。

 「不動産投資のクラウドファンディングは、不正のニュースが相次ぐなど慎重に見る人も多い。しかしFUELオンラインファンドは、そうしたネガティブなニュースも出る中で立ち上がったサービス。厳しい目が向けられている中だからこそ、安心、安全なサービスが作られている」(亀山氏)と期待を寄せる。

 クラウドファンディングプラットフォームを採用することで、資金を集めるのはFUEL、使うのはシーアールイーと、集める側と使う側を分け、透明性も保つ。また、投資対象の情報開示が限られるソーシャルレンディングに比べ、きちんとした情報を開示できる点も「今までの不動産投資とは違う」(亀山氏)形を提供できるという。

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