一見、CDCとWHOのコンテンツエンゲージメントの数字は極端に、そして、憂慮すべきほど低いように思えるが、これには理由がある。読者は多くの場合、一次情報を発信している機関から直接入手する代わりに、CDCとWHOの発する情報をソースとして独自のニュースを発信する主要なニュース機関から、COVID-19に関する情報を入手しているからだ。今回の数字を算出するため、NewsGuardはソーシャルメディア分析プラットフォームであるNewsWhipを使用した。CDCとWHOのサイトのコンテンツに対するFacebookとTwitter、Pinterest上のいいね!と共有、コメント数をこのプラットフォームによって追跡し、誤った情報を共有するほかのサイトと比較した。
NewsGuardのワシントン特派員であり、Coronavirus Misinformation Tracking Centerの共同リーダーであるGabby Deutch氏は、「かなりの一貫性が見られる。幅広いトピックについて誤った情報を掲載してきたことで悪名高いサイトは、コロナウイルスに関しても、便乗して情報を流している。医療に関連する誤った情報やデマは、その情報の真実性について警告されていなければ、それを読む者に極めて大きな差し迫った脅威をもたらす。それを警告することが、われわれの仕事だ」と述べた。
Coronavirus Misinformation Tracking Centerのリストに掲載されたサイトは、1つを除くすべてがNewsGuardによって「赤」と評価されている。つまり、信頼性と透明性の基本的な基準を満たしていない。米国の、全般的に信頼性の低いすべてのウェブサイトのうち、31.3%が不正確な健康情報を掲載している。新型コロナウイルスが発生する前でさえ、これらのウェブサイトは、ワクチンが自閉症を引き起こす、5Gが癌を引き起こす、果物の種子で癌が治る、といった誤情報を垂れ流していた。
NewsGuardは、コンテンツの信頼性と透明性に関する評価を表示するデスクトップ版「Google Chrome」の拡張機能であり、サブスクリプション形式で提供されている。2020年2月に提供が開始され、デスクトップユーザーは月額2.95ドル(約320円)で利用できる。「iOS」版または「Android」版「Microsoft Edge」のユーザーは無料だ。COVID-19の疾患と新型コロナウイルスに関する誤情報が含まれているかもしれない記事に遭遇した読者は、こちらのページを使用して、サイトを通報し、NewsGuardのスタッフに精査を依頼することが可能だ。あるいは、ブラウザ拡張内で「Submit this site for review by NewsGuard」(このサイトを通報して、NewsGuardに精査してもらう)をクリックして通報することもできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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